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オーストリア中銀のノボトニー総裁が「ギリシャがユーロ圏に残るか確信できない」と発言しましたが、もちろん、あらゆる可能性があることは事実ですが、なんだかんだで可能性は低いのではないかと見ています。

仮にギリシャがユーロ圏を離脱ということになれば、通貨はドラクマに戻るのでしょうけど、そうなれば、ドラクマは暴落、ユーロは急騰とまでは行かないにしても上昇ということになるでしょう。ギリシャは観光が盛んな国ですので、通貨の急落は観光客にとってはメリットですが、ギリシャ自体にメリットかと言われると、問題はそう簡単ではないでしょう。つまり対外債務が急激に増えることを意味するわけです。これが観光業が多少良くなった程度では全く焼け石に水状態でしょう。そうなればそれこそギリシャは破綻ということになりかねません。となれば、IMFの出番となる可能性が高まりますが、そうなれば、それこそデモなどやっている暇はなくなるのではないでしょうか。それによって、現状よりはいい方向に向かう可能性もありますが、国民の負担は逆に増えることになるでしょう。

一方のユーロ圏にとってもギリシャが離脱して、破綻などということになればこれまでの努力は水泡に帰すわけですし、ユーロ自体が上昇することにより、輸出産業が打撃を受けるということになります。そして、それ以上に問題となりそうなのが、ユーロ離脱という前例を作ってしまうことでしょう。おそらくは離脱した国が手酷い打撃を受けるのではないか、と予想されるだけに、今後のユーロ圏離脱というのはかなり慎重になるとは思いますが、それでもいざという時に離脱できるという状況をつくりだしてしまうのは、よろしくないということになりそうです。

経済的に考えれば、ユーロ圏というものはやはり無理が生じやすいものであることは事実だと思います。今回の問題を受けて様々な対策が練られていますが、解決にはまだまだ時間がかかるでしょうし、根本的な解決はできないのではないかと見ています。ただ、経済だけでユーロ圏は動いているわけではありません。政治的な思惑があり、戦争という過去があって、それを乗り越えての動きであるだけに、そう簡単に脱退といった話にはならないのではないかと思っています。
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Bloombergでこんな記事が出ていました。はっきり言って、これだけではなんとも言えないところもあるのですが、円高がいいのか、円安がいいのかは、やはり考えるべき問題でしょう。

この文章を読む限りにおいては、介入に対して消極的賛成といったところなのでしょうか。介入を限定的に留めるべき、というのは、介入を行うことはいいとして、その規模を抑えるべきという主張になるわけです。介入に対して否定的な見方もある中での意見ということになります。個人的には介入に関しては効果がある無いは別として、やること自体は悪いこととは思っていませんが、もっとうまいやり方もありそう、という考え方をしています。例えば、ユーロの債券を円で買う、つまり、ユーロに変換して買うということですね。それにより、為替を生じさせるというやり方です。これならば、欧州も文句を言い難いということになりそうです。他にもありそうですが、今回の主題ではないので割愛します。

さて、この文章の曖昧な点は介入を限定的に行い、というのはどの水準で介入を行い、どの程度行うべきなのか、という点が書いていない点です。もちろん、文章そのものが削除されている所がある可能性があり、筆者の意図がきちんと伝わっているかどうかがわからないのですが、今までの介入がやりすぎということなのでしょうか。ここ最近の介入は額こそ大きかったものの、結局は戻していることから、それほど大きな影響があったとは言いがたい所です。これもやり過ぎだったということなのでしょうか。その点がよくわからない所です。

円高・円安に関しては確かにメリット・デメリットがあるので、一概にどちらがいいのか、というのは難しい所です。ただ、教科書的に言えば、輸出国は通貨が安いほど有利となるわけです。ただ、ここ最近のエネルギー価格の高騰を受けて、通貨が安いと買い負ける可能性が高まっており、それがリスク要因として考えられるようになってきている、というわけです。

そう考えると、現状の日本は円高、円安、どちらに行っても厳しい道ということになるでしょう。そうした中で生き残るのは、ブランド戦略しかないのでは、と思っています。通貨が高かろうが、安かろうが売れる物をつくるしかないということです。それは自動車でもいいですし、アニメなどのソフトでもいいと思います。で、ディスカウントをしない、という戦略こそが重要なのではないかと思っています。

そう考えると、通貨の変動は企業にとっては確かに死活問題となりうる可能性がありますが、国家にとってはそれが死活問題になるというのは政策上の失策というべきものではないかと思います。もちろん、自動車産業などが裾野の広い産業であり、それを重視するのは理解できる所ではありますが、それこそリスク分散ができていないと言わざるを得ません。

話がずれてしまいましたが、円高・円安どちらがいいのか、どちらにすべきなのか、を考えた時、どちらでも対応できる状況になっておかないと、国としては成り立ち得ないのかな、と思います。

東京市場前場

日本株は下げ幅を拡大して8800円台を割り込んでしまいました。思った以上に下げ幅が大きいかな、というのが個人的な印象ではありますが、ここまでの戻しがそれなりに急だったことを背景にした利益確定の動きが強まっているのかもしれません。業種別に見ても26業種が下落するなど、かなり厳しい展開となっています。

東証1部業種別株価指数はこちらから

中国人民銀行の関係者の話として、今年の中国のGDPは8.5%程度との認識が示されており、それほど悪いというものではありません。とはいえ、実体はどうなっているのか、詳細がわからないのが中国経済であり、中国の経済指標です。特に今年は政権が交代する事を考えると、その思惑といいますか、悪くしたくないとの認識が強まります。政策的な支援がある可能性があるとはいえ、世界的な経済の失速の影響を受けている中国がどの程度の影響で抑えられるのか、といった点は注目が集まる所です。

為替相場は中国の金融緩和期待の後退から、豪ドルなどの資源通貨が売られやすくなっています。CFDでみると、商品価格も下落しています。ただ、イランが一部国家に原油の輸出を近く停止へ、といったニュースが入っています。中東情勢も緊迫と緩和の繰り返しで、とりあえずは落ち着いているようにも見えますが、火薬庫で有ることには変わりなく、注目せざるを得ない所ではあります。

FOMC

今更感はありますが、FOMCに触れないわけにもいかない所です。今回のFOMCから新たな試みがスタートし、それが大きなサプライズをもたらすことになりました。2014年末まで異例の低金利政策を維持、といった状況になれば、それは確かにサプライズとなるでしょう。まだ2012年が始まったばかりなのに、約2年間低金利政策を維持ということを宣言しました。

理事の中には今年中の緩和解除が3人いる一方で、2016年の緩和解除も2人います。今日のForexRadioの裏側ではひろこさんがここまで状況が悪いという情報を握っての発言!ということを言っていましたが、個人的にはFOMCメンバーの中ではとりあえず情報は共有されているものと思っています。であるならば、確かにタカ派・ハト派の違いや地区連銀総裁とFRB理事という違いはあれど、4年もの違いにはならないのでは、といった見方をしています。少なくともそれほど悪いといった情報を持っているのであれば、年内の緩和解除はさすがに無理ということになるでしょう。現状ではインフレもそれほど問題視するものではありません。

それにしても、FOMC内の意見はかなりの幅があることが示されたわけですが、そうした中で議長は調整を行なっているのですから、その苦労は大変なものでしょう。ある意味においては対立構造がはっきりと見えてしまった点は先々の懸念材料としては意識される可能性はありそうです。ただ、この人数を微妙に調整しながら時期を少しずつ前後にズレしていけば、市場に対するインパクトは和らげることが出来るかもしれません。これはうまいやり方にも見えますが、ある種賭けに近いやり方とも言うことができるでしょう。ここからのFRBの手腕に注目といった所です。次回のFOMCは3月で、今回のようなことは行われない予定となっています。

日本の貿易

今日発表された貿易統計で、2011年は通年で31年ぶりの貿易赤字となりました。去年は東日本大震災やタイの洪水、さらには歴史的な円高などを受けて輸出が減少した一方で、原子力発電が止まったことで火力発電が代替としてフル稼働し、原料の原油や液化天然ガスの輸入が増加したという状況になりました。エネルギー価格が上昇する中で、やはり厳しい展開となったようです。

そう考えると、円高は輸出には不利に働きましたが、一方で輸入には有利に働いているわけです。特に去年のようにエネルギーを大量に輸入という状況下では、円安が進行していたらかなりの額になったのではないかと思われる所です。どの程度相殺されているのか、はっきりしない所ではありますが、輸出産業の海外移転が進む中で極端な円安が進むことは確かにリスク要因ではあるのかもしれません。それでもここまでの円高はやはり厳しいということになるのでしょう。特に自動車産業などは裾野が広いので、あまり打撃を被るのは確かに問題となりやすい所ではあります。

日本の貿易赤字はしばらく続きそうな状況ですが、これが続くと逆に円安になるのかな?特に海外勢による円売りが進みそうな状況ではあります。あまりに急激な円安になるとは思っていませんが、ある程度は進行する可能性がありそうです。とはいえ、問題は海外の動向に有りそうで、欧州問題が思った以上に衝撃とならない、米国経済の持ち直しが思った以上に長い、といった展開が生じれば、ドル円は意外と上値が軽くなる可能性もあるでしょう。1ドル100円は生き過ぎでしょうけど、90円くらいであれば持ち直す可能性が出てくると見ています。

激しい動き!

かなりの急激な動きに戸惑いを隠せないところですが、ドル円が急騰し、一時77円台の後半まで上昇する展開となりました。ここまで押し上げる要因はなんなのか、それがいまいち掴み切れないところですが、ドル円に関してはエネルギーが溜まっていた、ということになるのでしょうか。確かにここまでの動きは小幅であり、動き出したらといった思惑がなかったとは言い切れません。ただ、ここまで注目されていなかった銘柄の急激な動きに驚いている所です。

一方、ユーロドルは1.3ドルを再度割り込み、軟調な展開となっています。これがドル円を押し上げた、との見方ができないわけではありませんが、それではユーロ円の堅調地合いの整合性がつきにくい所です。対ポンドでも円は急激に売られています。現状はドル買い・ポンド買い・ユーロ売り・円売り・豪ドル売りといった状況です。あまり見ない展開となっています。リスク志向か、リスク回避かといえば比較的リスク回避ということになるのでしょうか。円の動きには違和感がありますが・・・

それにしてもこの動きはどう判断すればいいのか、ちょっと困っています。大きな流れの変化を感じさせる動きではあるのですが、それがどういった方向に向かっていくのか、その点が非常に読みづらい所です。欧州問題に関しては徐々に落ち着いてきているようにも見えますが、依然としてリスクが燻る所ではあります。米国の経済に関しては楽観的な見方が多く、個人的にも目先はその流れでいいのでは、と思っていますが、VIX指数などを見る限り、楽観が行き過ぎているのでは、と不安になることも事実です。そう考えると、これからどうなっていくのか、皆目見当がつかないような展開もありうるのでは、と思っています。少なくとも今の自分は長期的な投資がしにくいな、といった感想を持っています。

おそらくはこういった流れがしばらくは続くのではないでしょうか。その後、しっかりとした方向性が出てくるものと思っていますが、破壊的な方向に進まないことを祈るばかりです。
ここに来てユーロキャリーが騒がれているようですが、Bloombergでも記事が出ています。確かに、ユーロを売っていればリターンが良かったのは当然といえば当然でしょう。そもそもユーロはかなりの下落となったわけですし、ユーロを調達通貨にしていればそれは確かにリターンが大きくなるでしょう。

ただ、キャリートレードというのはそもそも金利の低い通貨を調達通貨とすることが基本であり、金利が低いがゆえに価格も下落しやすいという状況が生じていたときに用いられる概念であったように記憶しているのですが・・・欧州の金利は先安感があるとはいえ、政策金利が日米よりも高いことは事実であり、にも関わらずキャリートレードというのはやや誤解を招きやすいのでは、と思う所ではあります。

しかも、ここ最近はユーロは全体的に戻しを演じてきています。イタリアの国債利回りの低下や、ギリシャの債務交換が順調に進むのでは、といった思惑から底入れ感を指摘する向きもあります。ギリシャに関してはまだまだ困難な状況がありますが、底入れということになれば、金利面でも不利な上に、さらにユーロ上昇といった事態が生じかねないといったところでしょう。そういった意味で、キャリートレードというのはやはり違和感がある所です。

とはいえ、ユーロ自体の底入れに関しては個人的には疑問を持っている所です。1.3ドルを回復している中ではありますが、やはり月足の状況がまだ良くない所です。1.2ドルを割り込むなどといった動きにはなりにくいと見ていますが、未だ下値余地はあるのでは、と見ています。ただ、ショートカバーを巻き込み、さらに新規でも買いが散見されているようにも見えるところですので、上値が見えにくくなって来ています。戦略としてはリスクを低くして売り上がっていくか、Ifdoneで撤退しながら要所で売るか、といった所ではないでしょうか。ここまでの状況が悪すぎただけにちょっとした改善がポジティブサプライズになっているようです。さらに売り材料の出尽くし感もあり、やや景色が変わってきているようにも見えます。ただ、キャリートレードのようなジリジリとユーロが下落し続けるといった局面もイメージしにくい所ではあるんですけどね。
ラジオでも出てきた話なんですが、CACについて考えてみましょう。はっきり言って、色々なことが出すぎてしまい、何がなんだかよくわからなくなっているのも事実なのですが、CACとは、債券保有者の多く、例えば3分の2の同意があれば当該債券の条件を変更できるとの条項ですが、もちろん、これが最初から付いていればそれはそれで問題ないわけですが、今回のギリシャは既発債にも付与しようとしているという点は問題となりうるところでしょう。

今回の問題に関しては、債務交換が進まないことに対する処置のようで、ラジオやブログでひろこさんが憤慨していましたが、ロイターの記事ではこういったことも書かれています。ファンドにとって見れば迷惑千万の話ではありますが、世界経済を混乱に陥れてでも金儲け、というのは政府としては容認できないという姿勢も理解できなくはありません。

ロイターの記事で特に注目すべきところは『ギリシャ国債を保有するヘッジファンドは、ギリシャがデフォルトに陥った場合には元本と同額の保証金が支払われることから、同スキームへの参加に乗り気ではない。こうしたことから、債務交換スキームの参加率は期待より低くなるとの見方も出ている』といったところでしょう。とはいえ、ファンドとしても自分の職責に忠実であろうとすれば、ある意味こういった行動に出るのはやむを得ない所ではあると思いますが・・・

そうした中で、ギリシャは今日の日本時間2:30からIIFとの協議を再開するとしています。ギリシャ債務減免を巡る民間債権者とギリシャ政府当局との交渉が大詰めを迎えることから荒っぽい動きが予想される所です。逆にそれまでは様子見ムードとなる可能性もあります。明日の朝に状況が一変ということもありうるでしょう。ギリシャの民間債権者の負担率が実質60%になるといった報道もあり、予断を許さないところです。

双方が歩み寄って、なんとか合意にたどり着いたら一息つけるのでしょうか。市場はまた次のターゲットを探すような気もしますし、何よりユーロドルはこの段階で1.29ドルを回復する動きを見せています。戻りの終了ということで再度下落する可能性を秘めているだけにいやな感じのする局面ではあります。

ラジオ

今日はForexRadioでしたが、大倉さんがゲストということで、相変わらずの荒れ模様となりましたが、いかがでしたか?やっている方としては楽しくやっているのですが、最初から押され気味で、もっとしっかりせい!!というお叱りが聞こえそうですが・・・

その後に食事に行ったのですが、話題があちこちに散乱していましたが、その中で、勉強することは重要であり、必要であるけど、あまり情報を集めすぎるといざ相場に向き合うとどうしていいのかわからなくなる、という話はありました。

確かにそれはそうかもしれないですね。これはテクニカル分析においても言えることですが、数多くのテクニカル分析がありますが、それのすべてをみていると、買いを示す分析もあれば、売りを示す分析のものもあります。そもそもトレンド系とオシレーター系を一緒に見るということはそういった危険といいますか、売りにも買いにも見えるということはそれこそ日常茶飯事です。そもそもトレンド系は流れに乗る分析であり、オシレーター系は買われ過ぎ、売られすぎを分析するものです。その二つがある限りその問題は避けては通ることができません。

もちろん、ファンダメンタルズにおいても強弱材料は色々出てくるわけですし、そうした中での判断ですから、情報がありすぎることによる弊害というものは意識すべきものでしょう。こと相場においては逆に情報があまりないほうが勝てるということもあるでしょう。自分にあったやり方を貫くこと、これが勝利へと結びつくことは往々にしてありうることです。

情報にそこまでは流されない、という姿勢と、それでも情報を仕入れて分析の足しにする、という割り切りが相場においては必要でしょう。いざとなったら、エイヤッ!!と突っ込むことが出来る必要があるわけです。買いかと思っても売り材料はそこかしこにあるわけです。それなら売りか、と思っても買い材料はあるわけです。

はっきり言いますけど、どんな状況でも上昇・下落のファンダメンタルズは付けられるのです。昔にあったことで、今でも鮮烈に覚えていることですが、原油相場において、OPECが増産すれば、需給が緩むので本来は下落するのですが、その時は上昇しました。その時の説明が増産余力がなくなるから、といったものでした。ただ単にファンドが買っているだけなのかもしれませんが、そういった説明など、どうにでもつくもんなんだな、と思ったものです。

情報が全く必要ないとは思いませんし、参考にしながら相場をやることで勝率が上がる可能性は高いと思っています。ただ、情報は世界を広げるためのものであって、狭めるものであってはならないと思っています。
ユーロドルが1.28ドルを回復し、さらに1.28ドル台半ばまで上昇する展開となりました。1.29ドルを超えてもそれほど驚きはしませんし、ショートカバーからの動きとなれば大きくなる可能性は十分にあったので、この程度の動きであれば想定内といった所ではないでしょうか。ゆっくり売り上がったとしても未だ余力を残していて欲しい所です。

ただ、問題は下値の堅さが徐々に意識されてきているようにも見える所です。現状の動きはまだ調整の動きにあると見ているので、逆に上値が重いようにも感じる所ではありますが、市場の雰囲気として、ユーロドルが下げ渋っているというように変わる可能性を感じさせる動きです。個人的にはそういったことは全くないのですが、気になる動きであることは事実です。未だ流れが変わっていないのに、変わったとの思惑が強まれば、相場はやはり美人投票ですから、下値がどうにも突破できないといった事態から上昇へと転じる、といった可能性も否定できないわけではないでしょう。

ユーロドルに関してはテクニカル的には戻りはあっても売り優勢といった見方を全く変えていませんし、警戒すべきはオーバーシュートでどの程度まで行くか、といった点ではないかと見ています。目先は調整局面として意識しているので、逆にもう少し戻して欲しいくらいなのですが、その戻しにより、市場の雰囲気が変わってくると、警戒しなければならなくなるかな、と思っています。

現状でユーロが大きく上昇という展開になるには、欧州問題の解決に糸口が見つかるか、米国以外の経済が堅調となるか、といったところでしょうか。欧州問題に関してはさらに2段階の格下げも、といった話しもあり、状況の厳しさは逆に増す可能性が出ています。材料出尽くしからの戻しというのはおそらく現在の動きでしょうから、次も、というのはちょっとむしがいい話ではないでしょうか。戻した分だけ急落といった展開も頭には入れておきたい所です。

米国経済に関しては比較的堅調という見方で問題ないと思っています。雇用と住宅は依然として兼材料ではありますが、企業業績の堅調やその他の指標、さらには株式市場の動向を見るかぎり、少なくとも欧州よりもだいぶマシ、ということになるでしょう。そういった動きになっている限りはドルが売られてのユーロ上昇という展開にはなりにくいでしょう。これはリスクに対する見方云々の話ではないということは以前に触れたとおりです。

その他の地域の経済状況の好転がユーロ買いにつながるといった可能性は現実的にはあるでしょう。現に、中国のGDPを受けてのユーロ買いといった動きは見られました。ただ、中国の指標は出たばかりですし、それに類するようなものは直近では予定されていません。そうなると、やはりユーロに対する売り圧力は根強いということになるのでしょう。皆がそう言っているときは、という話もありますが、テクニカル的に見ても重そうですので、個人的にはユーロの戻り売りが優勢という見方はしばらく維持、といった所です。

1月18日の戦略

Finance Conciergeの方で、今日の戦略をこんな感じでアップしています。

それでは今日のFXの戦略を考えてみたいと思います。ユーロドルは昨日、一時1.28ドルを回復する動きを見せました。その水準からは下落しているものの、売り一服といった状況になっています。格下げが行われ、悪材料出尽くし、といった見方が広がっているようです。ただ、状況がこれから改善していくのか、となると依然として不透明であり、積極的にユーロドルを買う動きとなるのかは難しい所です。テクニカル的に見れば、まだ・・・続きはこちらから

8:30前後の時間にアップしておりますので、ご覧いただければと思います。

裏読みの限界

今日の日本時間11時に中国のGDPなどが発表となりましたが、事前予想を上回る結果となりました。中国の指標に関しては疑いの目が向けられることも多いのですが、個人的な考えとすれば、疑うことの意味はあまりないかな、と思っています。疑った所で真実が明らかにならないということもありますし、さらにその結果によって市場は動いてしまうということがあります。そういった意味で、深読みしすぎて外すという事もあり得るのが相場だと思っています。

ただ、信じきってしまうというのもまた違うのかな、とも思っています。もしも嘘の発表がなされていた時の衝撃は大きく、洒落にならない動きとなることもあります。もちろん、その時まで市場は普通に動いていることから、そこから再度やり直すということも出来るでしょうけど、事前に読んでいた人に比べれば出遅れ感はあるでしょう。

問題はどこまで裏読みするか、ということになるのでしょうけど、なかなか個人で裏読みをするのは難しいのでは、と思っています。サブプライム問題にしても、実際の根の深さは専門家でもなかなか読みきれなかったところですし、LTCMの問題などはノーベル賞を受賞した面々がとんでもない事態を巻き起こしたものでした。そう考えると、裏読みをしても実際問題として相場がそういった動きになるのか、しかもいつなるのかといった点で困難を生じさせることは事実です。

個人投資家で、仮にサブプライムを読みきったとしても、その問題が着火した時にきちんと生き延びていたか、それまでの上昇局面で退場を余儀なくされることも十分にありえるわけです。その点を考えると、指標などを疑い過ぎるというのはある意味危険なやり方なのかもしれません。

もちろん、当たった時は大きいとは思いますが・・・

ユーロ一段安

ユーロ円が一時97円台を割り込む勢いで下落し、実に11年ぶりの安値水準まで下落しました。11年前はドル円は100円台に載せていたのですが、ユーロドルがパリティ割れの水準であったことからユーロ円が安値をつけたわけです。00年の10月に90円を割り88円台の水準まで下落する動きとなりましたが、現状で90円を割り込む動きということになるかどうかは注目です。ドル円が現状の77円前後の水準を維持するということになれば、ユーロドルは1.14ドル前後の水準が意識されることになるでしょう。仮にユーロドルが1.26ドル前後の水準で推移していれば、ドル円がドル円は70円前後の水準ということになります。

現実的なラインとしては、ドル円が75円、ユーロドルが1.18ドルといったところでしょうか。これくらいであれば考えられなくもないでしょう。逆にドル買いがかなりの勢いで進み、ドル円85円、ユーロドル1.04ドル前後ということはあり得るのでしょうか。可能性として急激なドル円の下落とユーロドルの堅調によりユーロ円90円割れ、という動きは現実的ではないかな、と見ています。

ただ、ユーロドルがパリティに迫る動きも基本的にはないのではないかと思っています。現状でそういった動きになるにはドイツが脱退するといったあまりにも大きなショックが無い限りはおこらないと見ています。しかも、ドイツが脱退するという展開はまずないでしょう。というのもドイツは安いユーロで恩恵を受ける立場にあり、中長期的に考えれば、デメリットが大きいでしょう。逆にギリシャなどが脱退ということになれば、ユーロは上昇しかねません。さらに一方のドルを見てみても、確かに現状は経済状況が好転しており、しばらくは大丈夫ではないかと見ていますが、欧州問題の余波を全く受けないわけではないですし、経済の好転がQE3の可能性を低くするといった状況となっています。伝家の宝刀を温存できるのは中長期的には好感されるべき状況ですが、目先の米国経済の上昇には歯止めをかけるでしょう。

直近のユーロドルの下落は欧米の経済成長に対する期待感の格差を反映しており、ドルを積極的に買い続けるには材料不足といった展開となるでしょう。そういった意味から考えても、ユーロドルがパリティに迫るほどの下落を見せる可能性は低いのではないでしょうか。ただ、1.20前後の水準は以前からも指摘していますように十分に可能性があると見ています。そうなるとドル円が75円を割り込む動きとなればユーロ円は90円を割り込みます。ただ、ドル円の75円台は介入が意識される水準であることも忘れてはいけません。そう考えると、ユーロ円の市場最安値更新というのは思った以上にハードルの高いものであることがわかります。ユーロドルで月足をバンドブレイクすれば、急激に可能性は高まりますが、RCIの形などから総合的に考えると、そこまでの動きは期待しにくいでしょう。

となると、そろそろ全体的に相場が煮詰まってきているのかもしれません。オーバーシュートの可能性を見ながらリスクを取りに行くのも戦略としてはありでしょう。

※このあと、Finance Conciergeの方で、QE3のことを少し書きます。この流れでふと思ったことなんですけど・・・

ユーロ急落

ついにS&Pの格下げショックを受けてのユーロ急落が巻き起こっています。1.26ドル台前半まで押し込まれる動きとなっています。ECB理事会で多少持ち直しましたが、やはり上値は限定的でした。去年の9月10日以来の安値を更新と言った展開となっていますが、月足で見ると、未だ下値余地が残る状況となっています。ただ、格下げの衝撃で下落しても、材料出尽くし感から一時的に戻るかな、と思っていたのですが、個人的には現状の水準で下げ止まるのはちょっと中途半端かな、と思っていることも事実です。

それにしてもついにフランスが格下げといった動きになっています。フランスの格下げが一段階で済むのか、といったところもあり、万が一というほど確率が低いわけではないのですが、2段階下げという事になれば、さらに下値を追うことになるでしょう。もしかしたら、その衝撃で一気に下値を追うという展開となり、そこでオーバーシュートして持ち直す、といった動きがあるかもしれません。

それにしてもS&Pの発表のタイミングがどうにも解せない所です。どうしてこのタイミングなのでしょうか。やるぞやるぞといってここまで引っ張った理由がよくわからないですね。ECB理事会を通過し、しかも経済状況に多少の改善という話が出た後に冷水を浴びせるというのは趣味が悪いですね。いつ出てもおかしくはなかったとはいえ、厳しい状況であることは事実ですね。

ECB

今日はECB理事会が行われ、金融政策の現状維持が発表されました。これに関してはドイツの経済状況の悪化などから利下げの可能性も一部では指摘されていましたが、ドラギ総裁が「ECBは中銀預金金利の引き下げを協議しなかった」と発言しており、現状維持が共通認識としてあったことが示されています。利下げに関しては「不透明感が高まればすべての要因を考慮した上で決定する」「金利について事前にコミットすることはない」と発言しており、少なくとも現状では不透明感がそこまで高まっていないという認識のようです。

そもそも「ユーロ圏には大幅な下向きリスクが存在している」としながら「経済に安定化の一時的な兆しが見られる」といった発言もしており、なんともわかりにくい表現をしています。市場に対して気を使ったのかな、と思われる発言であることは事実です。その点FRBも似ています。経済が悪くなると鼓舞し、良くなってくるとブレーキを踏むということですが、現状の欧州は鼓舞もしにくい所ではあるようです。とはいえ、あまり悲観的なことばかりを述べると、この発言がきっかけとなって急落ということにもなりかねず、バランスを取ったのでしょう。

その意味ではそれほど意識すべきものではなかったようにも思える今回の内容ですが、相場の動きとしてはユーロ買いが進んでいます。利下げをしなかったことは確かにユーロにとっては好感される状況ということが出来るでしょう。金利差ということもありますが、中銀が経済に対して自信とまでは行かないにしても利下げするほどではない、という認識を持っているということが確認できたわけです。とりあえず一服という状況になりやすい所です。

ただ、問題はさらに上値を追うことが出来るかということでしょう。まずは1.28ドルが意識されそうです。今書いている段階で挑戦していますが、さらには1.29ドル、1.29ドル台半ばの水準など、思った以上に抑えられそうなポイントが多いことは事実です。そうした中でどこまで戻せるのか、といったところに注目が集まります。1.28ドルはなんとかなるような気がしていますが、1.29ドルは意外と厳しいのでは、と見ています。日足のボリンジャーバンドの中心線が1.2935ドルにありますが、下落基調にあるので、1.29ドル前後はやはり重くなりそうです。
今日はこんなコラムについて考えてみたいと思います。今回も相場からは離れてしまいますが・・・

最近は資本主義に対する懐疑的な見方が広がっています。資本主義が良いのか悪いのかはとりあえずおいておきますが、貧富の差が拡大している状況で、アメリカを始め、ストライキが頻発している状況は資本主義にその責任の一端はあるのでは、と思う所ではあります。とはいえ、問題は資本主義に変わる新しいシステムがあるかという点にあるのですが・・・消去法的に資本主義という状況は未だ暫く続くでしょう。

ただ、このコラムにおいて、重要なことは成長という前提があります。前提が成長にあるかぎり資本主義は少なくとも上位に来るでしょう。問題はそこにあるのではないかと思います。もちろん、経済成長が悪いこととは思いませんが、いつまでも成長し続けることが出来るのか、という点は考える余地がありそうです。いつまでも上昇し続ける相場がないように、いつまでも成長し続ける経済というものはないのではないでしょうか。そのためにスクラップ・アンド・ビルド、つまり戦争が必要となっているのではないでしょうか。それが本当に良いシステムということが出来るのかは一考の余地がありそうです。

とはいえ、成長がゼロで均衡する経済が成立するものかどうか、その点も非常に疑わしい所です。しかも、それは世界的にそうならないと、国との間で格差が生じる展開となり、現実的には難しいでしょう。ただ、世界的に高齢化が進むことは確実であり、そうなったときに資本主義が成立しうるものかどうか、懐疑的にならざるを得ません。今はアジア、のちにはアフリカが成長のエンジンとして活躍するのでしょうけど、では次は?と考えると、果たしてどうなるのか・・・
今回は特に相場とは関係のない話ですが、Bloombergの記事にこんなのが載っていました。ウォール街の給料やボーナスが下がっているという話は聞いていますが、それでもやはり元々が高いので、減った所で、というのは偽らざる感想でしょう。若手のバンカーで年収1500万、ということを聞くと思わずため息が出ます。

もちろん、金融機関の重要性などは理解していますが、ウォール街でのデモが起こってしまうのも理解できなくはないといったところでしょう。景気後退で収益源といっても、それだけの給料が払えるわけですから、やはり金融は儲かるということになるのでしょう。

今回の減給に関して、デモに対する配慮があるのかどうか、というのは定かではありませんが、契約上の問題もありそうで、そういったことにはならないのでしょう。人の移動の激しさが給料の高騰をもたらしている可能性はありそうですが、外圧で給料が左右されるということはないでしょう。となると、デモはさらに激化する可能性もあるということでしょう。つまり、格差がさらに意識されるというわけです。

デモに関しては政治運動としての盛り上がりには現状かけている感じはしています。ただ、これから大統領選ということで、政治はウォール街寄りのスタンスは取りにくいところでしょう。ここまで反発が激しくなると、難しい判断を迫られそうです。ウォール街寄りになりにくいということは、ドル安が進む可能性が出てきます。ちょっとわかりにくいところですが、強いドルはウォール街が望むことの多い政策です。通商などは弱いドルを望みます。その駆け引きにおいて、現状は弱いドルが志向されやすい状況と言うことはできそうです。

ドル円30分足

普段はFinance Conciergeでやっている欧州時間に向けてのテクニカル分析ですが、今回はドル円のみこちらでも後悔することにします。計10通貨ペア行なっていますので、そちらの方も是非どうぞ。会員様限定ですが、登録は無料ですので、よろしかったら是非どうぞ。Finance Conciergeのページはこちらから。

ドル円の30分足をボリンジャーバンドとRCIを使ってみていきます。

現状の動きはバンドの下限から中心線を意識しての動きとなっており、中心線をブレイクするかどうか、といった展開となっています。バンド幅自体は若干の拡大はありますが、現状ではそこまで意識することはないでしょう。バンドの中心線を意識しての動きで、突破するにしても抑えられるにしても、バンドの上下限が意識される展開となりそうです。価格としては上限が76.88円前後、下限が76.77円前後の水準となっています。

RCIで見ると、短期線が上昇基調で、そろそろ高値圏に入りそうです。一方、中期線は底打ちからの動きで中長期的には買い優勢の展開となっています。短期線が天井打ちとなると、一時的には調整が入りそうな局面です。バンドの上限まで上昇して、そこから下落といった動きになる可能性が高そうですが、どちらにせよ動きそのものは小さそうで、押し目を待ってからの買いが無難でしょう。

スイス中銀

スイス中銀ののヒルデブラント総裁が辞任し、ジョルダン副総裁がとりあえず後任となりました。ヒルデブラント総裁はインサイダー取引疑惑が持ち上がっており、その責任をとったものと思われます。スイス政府は中央銀行の安定や信頼が不可欠としていますが、それは当然のことでしょう。中央銀行は独立性が強いものの、国民からの審判を受けていないことも多く、その点は問題が生じることもありうるでしょう。

この辞任騒動を受けて、スイスフランは一時買いが優勢となりました、スイス中銀が介入の手を緩めるのでは、といった思惑が働きました。しかし、1.2ユーロの水準は守るとの発言もあり、依然として介入警戒感が強い状況が続いています。目先はその影響は限定的ということになるでしょう。

先行きに対しては警戒感も残りますが、総裁が変わり、金融政策が急激に変化するというのも、経済にとってはあまり望ましくないのかもしれません。もちろん、修正すべき点は修正すべきでしょうけど、大きな流れでは一貫したものがないと、先行きが見通しにくくなることも事実です。

その一方で、間違いに対しては改めることが出来ることも求められます。最終的に結果責任であり、どのようにすればいいのか非常に難しいものであることは事実です。日銀においても金融引き締めが早すぎたことが景気後退を招いたといったことがありましたが、その時の判断が間違っていたらすぐに手を打つ必要があるわけです。

今回のスイス中銀辞任の問題はインサイダー取引疑惑が持ち上がるという、あまり見ない状況です。もちろん、インサイダー取引は許されざるものですが、それまでの政策が誤っていたのかどうか、という点に関しては別に考える必要があります。スイスにとって、フラン高は死活問題となりかねず、その意味においてヒルデブラント総裁の果たした役割は大きなものがあったわけです。その政策まで改められるということは考えにくい所です。

ただ、次期総裁がその政策をうまく受け継ぐことが出来るか、つまり市場からの信認を得ることが出来るのか、と言うことはあるでしょう。中銀は依然として相場に対して大きな影響力を持つことは事実ですが、必ず勝てるというものでもありません。ソロスにイギリス中銀が敗れたといった歴史的な出来事もあります。市場をうまくコントロールすることが出来るのか、次期総裁の手腕に注目といったところでしょう。

米雇用統計

米国の雇用統計が発表されました。結果は市場予想を上回るもので、特に失業率は前回の改善が大きかった上にさらに改善する展開となっており米国経済の状況の底堅さが示される展開となっています。しかしその割にダウは伸び悩み、マイナス圏での動きとなっています。この動きをどう判断すべきか、非常に悩むところであります。しかも、ユーロドルも下落する展開となっています。ここまでリスク志向の動きでドル買いとなっていたわけですが、リスク志向の巻き戻しが起こっている状況下でもユーロの戻りは鈍い状況です。リスク志向でも回避でも売られる状況といってしまえばそうなのですが、そういった状況にはやはり違和感を覚える所ではあります。

そもそもダウの上値の重さはなんなのか、ということになります。材料の出尽くし感があるということになるのでしょうけど、やはり下落というのは行き過ぎに感じる所です。どうも妙な局面となっており、理解の範疇を超えている状況です。リスクという概念を一回取っ払って考えてみたほうがいいのかもしれません。問題は米国株の引けということになるのでしょう。下げ幅拡大ということになれば、とりあえず材料の出尽くし感が強く意識されることから、新たな材料を必要とする展開となるでしょう。そうなればやはり欧州問題がクローズアップされるでしょう。持ちなおしてくれば、米経済の状況が意識される展開がしばらくは続くことになりそうです。

それにしてもどうにも相場と自分が合っていない状況です。こういう時は出来れば休んでおきたいのですが、やはりそういうわけにもいかないのが辛い所です。みなさんはそういう時は出来る限り休みをとって、しっかりと体制を立てなおしてから相場に臨んだほうが良いでしょう。
凄まじい動きとなっています。ユーロドルが1.28ドルを割り込んでの動きです。米国の経済指標、ADP全米雇用報告と新規失業保険申請件数が予想よりも良かったことを意識して、急激なドル買いが進行する展開です。リスク志向でのドル買いというのは今までの状況からすれば納得しにくい動きであることは事実ですが、現状はユーロ圏と米国との経済格差がそのままストレートに為替相場に反映する状況であり、この動き自体はそこまで驚くことではありません。

ただ、そうした中で疑問を抱かせる動きとして、ダウが大きく下げているということでしょう。まさか強気の材料の出尽くし感が台頭しているわけではないでしょうし、ここまでの上昇に対する調整の動きということになるのかもしれませんが、経済指標の堅調を受けての動きというのはやはり違和感を覚える所です。

さらにドルは他の通貨、ポンドはまだしも豪ドルにも買われています。これもドル買いという観点からすればおかしくはないのですが、リスク志向が強まりそうな局面においてこういった状況になるというのはやはり違和感を覚える所ではあります。

市場は一体どちらを向いているのでしょうか。少なくとも今日の動きは何かが行き過ぎているのでは、と思っています。為替の動きが異常なのか、株の動きが異常なのか、経済指標に対する疑問が生じているのか、判断が難しいといいますか、実際問題としては現状を受け入れるしかないので、いずれも異常ではないということになるのですが、やはりリスクに対する見方と相場との相関性があまりにも崩れている状況が長続きするのか、といった判断は必要でしょう。個人的にはいずれは戻してくるのではないかと見ています。どれに調整が入ってくるのかは定かではありませんが、2012年の1~3月期に修正されるのは難しくても、徐々に改善傾向に向かうのでは、という見方をしています。
対ドルで1.3ドルに戻したユーロが再度売られています。株価も上値の重い展開となっているだけにある意味仕方ない所ではあります。リスク回避的な動きが強まる中でのドル買い・円買いといったところでしょう。

とはいえ、NYダウはそれほど下げているわけではなく、欧州株もジリジリと下値を消している状況です。そうした中で、ここまでの軟調はやはり違和感を覚える状況であることは事実です。VIX指数も落ち着いた動きとなる中で為替相場だけリスク回避的な動きが強まるということがありましたが、株価も案外しっかりとしている状況下でユーロ売り圧力が強まる状況となっています。

もちろん、米国経済が相対的にユーロよりも良いということがドル買いを意識させているということが出来るでしょう。この流れが暫く続くのであれば、リスク志向の局面であっても積極的にユーロドルの買いという展開にはならないということになります。しかし、昨日の動きなどを見る限り、リスク志向の局面におけるユーロドル買い、というのは当てはまるようにも見える所です。依然として判断の難しい局面です。欧州各国の格下げで悪材料出尽くしといった動きになるかどうかには注目しています。2012年、いきなりの爆弾投下があるのかどうか、そしてその反応はどうか、といったところに注目です。

個人的には悪材料出尽くし感からのショートカバーで思いの外上昇という局面を見込んでいます。ただ、発表直後のオーバーシュートがどの程度になるのか、といったところに不安を感じています。月足で見ても1.25ドル前後までは下値があってもおかしくはない状況です。ただ、それ以上の水準となると難しい所と見ています。月足のバンドの下限は1.2254ドル前後で、現在上昇基調です。バンド幅も縮小傾向にあることから、下値は徐々に堅くなるのでは、と見ています。

QE3

日本は三が日が終わり、徐々に通常モードに戻っていきます。東京証券取引所は大発会となります。欧米市場が現状の株高を維持できれば、2012年は大幅高でスタートすることができそうです。ご祝儀相場となって、思わぬ上値が出る期待があるかもしれませんが、欧州各国の格下げに対する懸念や、円高進行などを考えると積極的に上値を追うのは難しい所かもしれません。

2012年の世界経済に関しては、QE3の実施に関して意見が分かれています。ある所で、QE3をやるにあたり、投機資金が商品市場に流れ込まないような仕組みがすでに構築されており、QE3をやるにあたっての障害はない、といった意見を見たのですが、それに関して調べてみたのですが、どうにもわからず、といったことでもやもやしています。仮にそういった仕組みがあるのであれば、確かにQE3は有効な手段ということが出来るでしょうけど、実際そういった仕組みはできているのか、そもそも出来るのか、という点に疑問があり、さらに調べている所です。商品市場に規制を設けるということなのでしょうか。そうなると、株に資金が回るということになるのでしょうか。過剰流動性が発生した際に、全く商品に資金が回らない仕組みという物自体がどうにも理解しにくいのですが・・・

つまり過剰流動性うんぬんの前に、QE3を実施ということになれば、市中に出回る資金量が増え、それに伴うドル安が起こりやすくなります。ドルと逆相関にある商品が上昇しない仕組みというのは、そもそも相場の常識に対する挑戦ともいえます。詳しくどういったものかがわからないので、一概に否定することもできませんが、相場は投機資金だけで押し上げられるわけでもないので、そういった流れをどうやってせき止めるのか、といった所です。

そもそも現状の株価水準を考えればQE3をやる必要はさほどないでしょう。もちろん、住宅や雇用に懸念があることは事実であり、大統領選を控えている中で、政権側からの圧力がかかりやすいことは事実です。しかし、FRBも独立していることや、QE3をやった所で、急激に雇用が生まれるわけでもありません。である以上、FRBとしては株価が落ち着いている段階で伝家の宝刀を抜くということはないでしょう。

問題は株価が急落した時です。今の状況で米国株が急落するという流れは、欧州発の問題ということになるでしょうけど、そうなった場合に、他国のことを考えずにQE3を行うということが出来るのか、ということを考える必要がありそうです。個人的には難しいのではないかと思っています。

そういったことを総合的に考えると、QE3は行われない可能性が高いということになりそうです。もちろん、金融引き締めに転じるといった可能性は現状では皆無でしょうし、FRBとしては金融緩和を匂わす発言をするものと思いますが、結局は口だけ、ということになるのでは無いでしょうか。
2012年の商品価格は金が再度上昇に転じる一方で、原油や銅の価格が下落するのでは、といった見方が出ているようです。同などの価格下落に関しては、特に新興国の経済成長の鈍化が懸念されていることなどが意識されているようですが、実際問題としてはどうなのか、注目といったところでしょう。というのも、中国が金融緩和に転じています。事前に手を打ってきたことは明らかです。インフレに対する懸念は強いものの、現状では経済を失速させるわけには行きません。政治的な動きがあることからも、中国は積極的に動いてくる可能性が高まっているのではないでしょうか。

仮に中国の失速が最低限に抑えられると仮定するのであれば、商品市場は全体的に上昇といった展開が予想されます。逆に商品市場、特に銅市場等の上値が重くなるというのであれば、中国の経済成長の鈍化が中長期化という予想になるべきものです。となれば、中国政府の対策に問題が生じたということになるわけですが、金融緩和の余地を残している状況で、しかもすでに緩和に転じていることを考えると、その可能性は低いのではないかと見ています。

つまり、商品価格は調整などはあっても堅調な動きが続くのでは、という見方をしています。ただ、最高値を追うか、となると、そこまで新興国経済は伸びないでしょう。というのもやはり欧州問題が影を落とすことが考えられ、そうした中で、新興国がどんどん輸出を伸ばすことは難しいでしょうし、米国も大統領選挙を控えて、輸入をどんどん増やしていくといった状況は考えにくい所です。となると、世界的に閉鎖的な状況が生まれることになります。そうなれば、全体的な停滞、もしくは横ばいの動きとなるでしょう。そうなってしまうと、商品価格も伸び悩む展開となるでしょう。

ただ、積極的に売り込むには材料不足でしょう。米経済が思った以上に堅調となる中で、目先急激なリスク回避の動きが強まるとも考えにくい所です。世界経済は徐々に改善へと向かって動いてきています。そうした中で、商品市場にも資金が流れこむ可能性は高いでしょう。なんだかんだ言っても市場は金余りの状況であり、投資先を求めているわけです。そうした中で、商品市場はやはり資金の流入先となっていくでしょう。特に金市場から去年末に資金が一部引き上げられましたが、他に投資先はないといっても過言ではありません。商品市場に資金が戻ってくるのは時間の問題ではないかと見ています。

つまり、逆に言えば、個人的には世界経済に対する懸念はそれほど強くは持っていません。リスク要因は多いものの、意外と乗り切るのでは、と見ています。欧州の材料出尽くしからの上昇にも期待が持てる状況ではありますからね。

2012年は・・・

さて、仕事の関係上、2012年大予想みたいな雑誌はよく読むのですが、今年の予想はあまり面白く無いといいますか、どこを見てもそれほど大差ない状況です。キーワードが決まっているんです。大震災後・欧州問題・政治リスク・円高・海外移転など、どの分野を見ても似たような話になっています。書いている人が違うので仕方ないところとは思いますが、どこを読んでもそういった感じになるので、まとめてしまって欲しいくらいです。

こういった雑誌は日本経済について書いていることが多いので、自分とはそこまで関係がない分野のこともあるのですが、経済はどこで何が影響するかわからないところに難しさと面白さがあるので、知らなくても良いという知識はないということが出来るでしょう。為替に関して購買力平価で力説されると、どうかな?と思うところもありますが(ネタとしては面白いんですけど)色々な考え方があってもいいとは思います。逆に方向がひとつに固まっている時は逆に行くというのが相場ですから、皆が円高と言っているのであれば、そろそろ底なのかもしれない、という考えがあってもいいでしょう。織り込んでしまったら、後は戻るだけですから。

この予想に関して、違和感を覚えた所も多いので、それは近いうちに書いていきたいと思います。とはいえ、個人的な考えですので、違和感自体がおかしいということもよくあるのですが、それもまた予想です。2012年がどうなるのか、それを考えながら過ごしてみるというのも、またいいことでしょう。
今年もよろしくお願いいたします。
皆様の2012年が実り多き一年になりますよう、お祈りいたします。

Finance Concierge代表:大塚亮

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