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今日が東証の大納会だったわけですが、去年の大納会の値段を探していたらこんなものを見つけました。著作権など、どうなのかな、と思うところもありますので、削除要請があればリンクを外したいと思います。

うさぎ年は跳ねる、そして株価は過去の平均で23%上昇ということらしいのですが、去年の大納会の価格が10228.92円で、今年の大納会の価格が8455.35円と、とんだうさぎ年となりました。下落の幅は18%弱となっています。あらぬ方向に飛んでしまったということになるのでしょうけど、今年は東北で大震災があり、欧州ではユーロ圏崩壊の懸念が再燃し、国債利回りが急上昇する国が出てくるなど、大変な一年になりました。大震災の時に私はモニターで株価を見ていたのですが、すざましい下げを呆然と見ていました。呆然と、といいますか、モニターが落ちないようにおさえながら、関東大震災がついにきた、と思ったものでした。

来年は辰年です。辰巳天井と言われていますが、この調子で天井をつけるのは難しいでしょうし、逆にこんな状況で天井を付けてしまったらその後の下げが怖い状況です。ただ、少なくとも持ち直しの動きがみられれば、と思っています。

それにしても欧州問題は根が深いといいますか、いつまでも意識され続けています。いい加減に売り飽きが起きてもおかしくないと思っているのですが、格下げなどの懸念を考えると、来年ももう少し意識されそうです。米国経済は底堅いので、それが意識されるようになってくればいいのですが、そういったわけにもいかない状況となっています。もう少し回復には時間がかかりそうですね。
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100円の壁

ユーロ円が一時100円の壁を割り込む寸前のところまで押し込まれました。さすがにそこからは戻してきていますが、割り込む動きはあるのでしょうか。クリスマス休暇が開けた途端、大きな動きとなっています。そこまでリスク回避的な動きが強まっているわけでもないのですが、市場は懸念だけで動いている状況です。こういった時は理性よりも感性で動く相場ですので、あまりそうなるはず、こうなるべきという考え方はしないほうがいいでしょう。個人的にはそういった考えをしてしまうので、特に注意しないといけませんが・・・

そうは言っても違和感を覚える所ではあります。VIX指数は指数は多少戻してきているとはいえ、落ち着いた動きになっていることは事実ですし、NYダウも上下動はありますが、しっかりとした動きを続けていることは事実です。イタリアの国債入札もそれほど急激な懸念を生じさせる結果というわけではありません。ただ、ユーロは下げている状況です。ユーロ円が2ケタになるというのがそもそもなじまない所ではありますが、実際問題としてこういった動きになっているわけです。Finance Conciergeでも書きましたが、負のスパイラルが進行している状況です。(~コラム~ECBの限界?より)このスパイラルは抜け出すこと自体はそれほど難しいものではありません。ただ、抜け出した後のリスクの大きさがどの程度のものか、それがわかりづらいのが問題です。そこに不安が募るわけです。

どうにも厳しい展開となってしまいましたが、年初に向けてもこういった厳しい動きが続きそうです。辰巳天井と言われていますが、さて今回はどういった展開となるのでしょうか。まだ2011年はわずかではありますが、残っていますが、落ち着いて欲しい所ではあります。

介入警戒感?

米国財務省が公表した議会に提出する半期為替報告書の中で、日本政府が最近実施した2回の単独介入に関して、支持しないとの姿勢を示したことから、円売り介入警戒感が後退し、円買いが進んでいるという話が出ているようです。

この話自体は特におかしいところはありません。円売り介入の可能性が低くなったのであれば、為替介入に対する期待から円を売っていた向きが売り控える、または円を新規で買う、手仕舞いで買うといった動きが出るのはある意味当然という事になります。

ただ、それは為替介入に対する期待が市場にあった場合に限られます。しかも今日に関していえば、ドル円はここ最近の動きからすればそれなりの動きを見せていることを考えると、かなりの為替介入に対する期待感が醸成されていたことになります。確かにここ最近のドル円の下げ渋りはかなり強いものがありましたし、78円台を意識しての動きというのも全く違和感がなかったわけではありません。

しかし、個人的には介入に対する期待感など殆ど無かったのではないかと見ています。現状の水準で介入すると見ていた人がどの位いるのか・・・まぁ、ドル円を買っている人は望みを持っていたのかもしれませんが、そうでなければ介入はないと見るのが普通ではないかと思います。安住財務相も「為替レートは日本経済を反映した水準に近づいている」といった発言をしており、「納得の行くまで介入」といっていた頃の雰囲気は全くありません。である以上、介入に対する期待感はかなりの程度しぼんでおり、いまさら米国の支持しない発言で急に円高が進むというのは考えにくいということになるでしょう。

では、ここまでの円安、といいますかドル円の底堅さは何が要因なのか、といえば、やはりドル買い圧力の強まりに他ならないということでしょう。今までは円とドルでは円が強かったわけですが、そこにドルが追いついて来たということになるでしょう。リスク志向の動きが強まってきている中で、円はこれまでの買いに対する調整が入り、ドル円は底堅い動きとなったのではないかと見ています。そして、今日の円高はその調整が一段落、といいますか、クリスマス休暇があけ、整理された状態で新たにスタートしたときに円を買ったのでは?と見ています。ただそうなると、海外勢は円高を見込んでいる可能性があるわけで、そう考えるとこのあたりの動きは注目しておくべき動きということになるでしょう。今のところドル円は安値から戻す動きになっています。

来年の介入?

来年の円高に対して、介入は再び失敗するだろうとの記事がありました。なんとなく決めつけている感じがどうなのかな、と思う所ではありますが、予想なのでそれはそれでいいでしょう。ただ、介入が必ず失敗するというのも最近のスイスの例を考えると必ずしも失敗するというのは言えないでしょう。もちろん、そこまで日本がうまく出来るかとなると別問題ではありますが。

そもそも来年円高が進行するのか、その点にも個人的には言い切れないところはあると思います。欧州問題がどうなるのかが見えにくく、波乱含みではありますが、多少なりとも改善に向かうのではないかと見ています。欧州はリセッションの危機が囁かれていますが、ユーロ安が進む中でドイツの輸出が持ち直す、というシナリオがありえます。急激な悪化がユーロ安をもたらし、それが欧州経済を潤す可能性がどうも無視されているように感じる所ではあります。ただ、一時的にはリスク回避的な動きが強まる可能性は否定できない所で、特に年初からの四半期が危険な状況と見ています。

来年も円高が進むという意見は目先の底堅さを考えると、どうなのかと思うところはあります。少なくとも介入が必要な水準まで円高が進むのかは不透明な局面です。介入が失敗する云々の前にその水準まで円高が進行するのかどうかを先ずは考えたほうがいいのでは?と思っています。個人的には確率は半々か、それ以下ではないかと見ています。急激な円高説にはちょっと懐疑的に見ています。

明日は

明日はとりあえず通常通りの営業となるFX会社が多いようですが、今日の動きを見る限りでは動きの少ない展開となりそうです。ケース・シラー住宅価格指数や消費者信頼感指数などの重要指標の発表はありますが、それを元に大きな動きになるのか、となると疑問が残る所です。

ただ、住宅価格や消費者信頼感指数は非常に需要な指標であることは事実です。不動産市況は持ち直しの兆しを見せている状況ではありますが、最低の状況からの改善であり、楽観視出来るものではありません。急落局面からの戻りとしてはまだまだ予断を許さないといった所です。失業率と似ているものです。前回は大きく改善しましたが、依然として絶対的な数値が高いといったところであり、底入れ感はあるものの、先行きに対する懸念は依然として強いといった状況です。

その一方で消費者信頼感は予想以上に改善している感じです。指標の性格上、客観性には若干欠けますが、小売売上などにも直結する指標であり、個人消費の持ち直しは経済全体に楽観ムードを強めることになるでしょう。現状において、米経済に頼る部分が大きく、仮に米経済が大きく落ち込むようなことになれば、エンジン役を失うことになりかねず、世界経済全体で見て非常に危険な局面を迎えることになるでしょう。しかも、QE3こそ行なっていませんが、FRBに打てる手段は限られています。大統領選を控えて経済の失速を避けたい政府としては思い切った手を打って来る可能性は否定できませんが、格下げをされている状況下で打てる手は限られています。そう考えると、なんとなく持ち直している状況がもう少し続いてくれないと、といった所です。
ForexRadioでお世話になっているだいまんさんに借りて読んでみました。これはかなり面白いですね。天才でも失敗するのだから、凡人である自分なら、と勇気づけられたわけではないのですが、色々と考えさせられる本であることは事実です。

誰にでも誤算はありますが、決められたことをしっかりと守れていたのかな、という疑問が残ることも事実です。さらに言えば、分散投資も世間一般で言われている以上に万能ではないのではないか、という点が印象として残っています。もちろん、その理論に対して真っ向から反論するつもりもないのですが、常識的に考えられている点に疑問を感じていました。そして、この本を読んでその印象が多少強くなった感じです。そもそも現在の市場は相関性が高いと思われていた銘柄の相関性があっさりと崩れたり、その逆のことがあったりしています。特に最近の金相場を見る限りそういった思いを強くもちます。であるならば、あまり手を広げすぎないほうが無難ということもある意味言えるのではないでしょうか。

あと思ったことは昨日の勝利は明日の勝利を確定させるものでも、推測させるものでもないということです。これに関しては誰もがわかっていることでしょうけど、ノーベル賞を取ったほどの人物でも惨敗とも言うべき失敗をしているわけですからね。その失敗が何に起因しているのか、それは自分に対する自信だったのかな、と思います。自信があるからこそ損切りが遅れてしまったり、ポジションを大きくしすぎて身動きが取れなくなってしまったのかな、と思います。個人投資家であれば、身動きがとれなくなるほどのポジションを積み重ねるということはないのでしょうけど、損切りが遅れてしまうというのは誰もが反省すべき点でしょう。

ただ、一方で、相場は必ず戻るというのもある意味心理であるのかもしれません。この点が非常に難しい所ですが、戻るまで待ち続けることが出来る資金があれば、確かに問題にはならないでしょう。それこそが相場の難しい所だと思っています。損にも負けずに持ち続けることが出来るのであれば、利益になることもある、というジレンマが助けになることもあり、決定的な敗北になることもあります。その見極めにやはり苦労するのが相場なんでしょう。天才が挑んで、そして敗れ去ったわけですから・・・

さすがに

クリスマス休暇前ということで、売買を手控える向きが多いのでしょう。今日は全体的に動きの少ない展開となりました。今年も一年が終わろうとしているわけですが、今年も色々なことがありました。と、今年の反省を今ここでするつもりもないのですが、あと一週間足らずで2011年が終わるのかと思うと反省の一つもしてみたくなることも事実です。

とりあえず、目先の動きとしてはリスク志向が継続している状況ではありますが、ユーロドルに関しては依然として先行きの警戒感が燻り、上値の重い展開となっています。悪材料も出にくいところですから、それほど急激に下値を追うといった動きにはなりにくい所ではありますが、波乱含みの年末となってもおかしくはありません。材料が出にくいといってもユーロ圏各国の債券利回りが上昇といった動きがあれば、やはりリスク回避的な動きが強まるでしょう。債券利回りの急上昇ということも起こりにくいとは見ていますが・・・

年末に向けての指標発表を見てみると、27日の火曜日に重要な指標が幾つか発表され、それで終了といったところでしょう。28日の日本の指標は重要ではありますが、それほど大きな動きをもたらすことはないでしょう。今日これから発表となる新築住宅販売件数ですが、これが予想に届かないと今までの住宅の底入れ感に冷水を浴びせかねないので、その点には注意が必要でしょう。

ただ、いろいろ書いていますが、さすがにそれほど大きな変動はないのかな、と思っています。相場は一応行われていますが、ムードは休みといった所です。あまり根を詰めてやっても、という気がしています。のんびりと休むときは休むというのがいいのでは?と思っています。

中国

中国人民銀行が22日発表した四半期に1度の都市住民へのアンケート調査で「住宅価格が高すぎる」と答えた人の割合が約73%に達しました。09年の調査開始後で最高の前回(75.6%)より低下していますが、依然として家を買えない国民の不満が根強いことを改めて伺わせるものとなりました。

こんなニュースが入ってきています。中国の動向が見えにくいのは今に始まったことではありませんが、金融緩和に踏み切るなど、経済の先行きに関しては不透明感が漂う状況下ではありますが、それでも不動産価格は高いという認識が根強く残っているのでしょう。とはいえ、バブル崩壊後の日本においても、やはり住宅価格は高いという認識は払拭出来なかったことを考えると、こんなものなのかもしれません。

ただ、景気の失速が仮に鮮明になってきたら危険は増すでしょう。米国経済の持ち直し基調が続いているうちに何とかソフトランディングしないと世界経済に与える影響が大きすぎる展開となるでしょう。はっきり言って、今ここで中国がコケたら洒落にならない事態となるでしょう。それを避けるための金融緩和でしょうけど、逆に金融緩和を行ったことで、中国の状況が思った以上に悪いという印象を与える結果となっています。指導者交代を前にしての動きにすぎないのであれば問題ないのですが、実際問題としてそう言うわけでもなさそうです。

その一方で、インフレが沈静化しているという見方も広がっています。こういった記事も出ていますが、これが国民の不満を多少なりとも緩和させるでしょう。引き締めが功を奏した可能性があります。であれば、今回の緩和自体には懸念を抱く必要がないということも出来るでしょう。

中国は実体が見えにくく、問題が起こってからその重要性や影響がはっきりすることがあります。現状が果たしてどういったものなのか・・・株価の上値の重さを考えると、先行きに関しては危機感を持つべきなのか、それともうまい具合にバブルを抑えているだけなのか、このあたりの見極めが非常に難しい所です。

個人的には今のところ中国の急失速のリスクは低いのではないかと見ています。中央政府が比較的うまく舵取りをしているようにも見えますし、通貨などの管理が経済を支える要因となりうると見ています。ただ、万が一崩れた場合の影響はかなり大きなものとなるでしょう。特に欧州に対する影響が大きくなりそうで、それが怖い所です。

現状の流れで考えれば、欧州問題も一服する方向ではないかと見ていますが、中国が火を吹かないという前提が絶対必要です。おそらく、現状の危機を脱するには米国の改善傾向だけでは明らかに力不足でしょう。
今日の白川日銀総裁の定例記者会見でドイツでも輸出や生産が減少に転じている、という話があり、ちょっと違和感を覚えた点もあったのでその点を考えてみたいと思います。

まず、独主要経済研究所のキール世界経済研究所とライン・ウェストファーレン経済研究所がそれぞれ発表したリポートでドイツ経済成長はは2012年に大きく鈍化するとの予想を立てていますが、リセッションには陥らないという予想をしているようです。この記事はこちらから。

ここでは、ユーロ圏内の主要貿易相手国は一部で生産が著しく減少すると予想されていることから、対外貿易が独経済にマイナスの影響を与える、といった予想がなされています。しかし、その一方で失業率は20年ぶりの低水準に抑えられており、明らかに矛盾が生じる局面となっています。内需が急激に拡大するということがいきなり起こりえるのか、というと難しいところでしょう。

ここで、2010年の状況を思い返してみることにします。ドイツは2010年は東西統一以来最高のGDP成長を成し遂げています。これはユーロ安によってもたらされたと言われていますが、ユーロ安はもちろん、対外的には輸出に有利に働くわけですが、対内的にもユーロ圏のその他の国の購買力を増加させる効果があるわけです。自国の経済規模以上の通貨高により、輸入品が買いやすくなるというわけです。その効果があったことにより、対外的には安く物を販売でき、さらにユーロ圏各国は購買力が増していたため物を販売することができたわけです。

そう考えたときに、現場は第二の要因、つまりユーロ圏に物を販売することが難しくなっている状況なのかもしれません。現状でユーロ圏各国は購買力が著しく低下している状況です。そうした中で、ドイツの輸出に陰りが見えているのかもしれません。

しかし、一方で、ここ最近のユーロドルの下落を見ると、2010年の再来か?と思わせる水準にまで来ています。もう一押しあればかなり接近するのですが、それでも過去最高水準の経済成長を成し遂げた水準であることを考えると、現状は十分にユーロ安となっているといえるでしょう。そうした中で、ドイツの経済が2012年に急失速するのか、というのは違和感を覚える所ではあります。

おそらく問題があるとすれば中国など、新興国の失速でしょう。ただ、個人的にはその可能性は低いのではないかと見ています。もちろん、一時的な失速は避けられないかもしれませんが、株価は落ち着いた動きをしています。不動産価格が波乱要因となりうると見ていますが、世界中を巻き込んだ混乱が起こるとは考えにくい所です。仮に中国が落ち着いた動きとなるのであれば、ドイツもそれほど急激な落ち込みは見せないのでは、と考えています。

あとは為替相場がユーロ安の流れが急反転となるかならないか、といったところですが、これに関しては今回はふれないでおきましょう。
現状でリスク回避的な動きが大きく巻き戻されていますが、今日は金価格について考えてみたいと思います。ここまで上値を抑えられる展開となり、1600ドルを割り込む展開となりました。現段階では戻してきているようですが、高値から考えると、かなりの下落となっています。しかも市場ではさらなる下値も、といった意見が根強く残っています。

その一方で、中長期的には押し目買い優勢で、2000ドルも十分視野に入っているという話がまことしやかに流れています。もちろん先行きの展開ですから、そういった動きになってもおかしくはないのですが、もしそうであるならば現状の水準で買っても十分に利益が出るでしょう。押し目を待っているのかもしれませんが、完全に納得できるものでもないでしょう。換金目的で売らざるを得ない向きもあるのかもしれませんが、すべてが売りに来るということも本当か?と思わなくもない所です。

金は本当に先行き堅調なのか、という点はもう一度しっかりと考えてみる必要がありそうです。金が上昇する要因として真っ先に考えられるのは実需の買いですが、現状の水準は積極的に買われるべき水準なのか、という点には疑問が残ります。つまり高すぎるというわけです。もちろん、高かろうが何だろうが一定量の需要はあるわけですが、宝飾需要に関しては金からプラチナに多少なりとも移ってもおかしくないのでは?と思っています。

次に考えられるのは通貨に対する信認の低下ということになるでしょう。QEが行われたことでドルの価値が低下し、それに伴い金の価格が上昇したというのは記憶に新しいところですが、再度QEが行われることによりドルが下落し、金価格を押し上げるという展開がないわけではないでしょう。しかし、現状のNYダウの動きや経済指標の動向を見る限りにおいてはQEの必要性がないと言わざるをえないでしょう。もちろん、今後の経済動向に関して、懸念が残っているところであり、予断を許さない処ではありますが、QEを見越して金価格が上昇するというのは、ちょっと難しいのではないかと思っています。

となると現在の換金売りの巻戻しで金への資金シフトということになるでしょうか。ただ、それも現状では株価が堅調な動きを見せており、利息等のつかない金への資金シフトが果たして有利なのかどうかがポイントになるでしょう。安全資産ではありますが、価格が上昇しない限りにおいては利益を生み出さないものです。

こういったことを総合的に考えると、意外と金の上値は重くなる可能性があるでしょう。もちろん、近独自の要因で買われることもあるでしょうし、下値は堅いと見ているので、テクニカル的な買いで上昇ということもありそうです。ただ、少なくとも現状において金価格が積極的に上値を追うという展開となるのかは不透明なところではないかと見ています。積極的に売り込まれてきただけに反動は出そうですが、あまり深追いはしたくない所です。

極東リスク

久しぶりに極東の地政学的リスクが高まっています。北朝鮮の金正日総書記が死去等ニュース、さらに日本海に向けて短距離ミサイルの試験発射を行ったということで、急激に緊張が高まっています。金正恩氏が後継者となるようですが、色々なニュースを聞く限りではやはりすぐに体制が整うわけでもなさそうです。権力闘争から軍部の暴発という事態が実際に起こり得るものなのか、多少警戒を要する局面となっているように感じます。

個人的にはまだ若い正恩氏がうまく舵取りできるのか、という点には不安を覚える所です。特に外交という点においては未知数であり、そうなると後見人がキーマンとなっていくのでしょうか。誰が?という点は情報が無いのでわからないのですが、そこに軍部の介入があるのかないのか、という点の見極めが必要でしょう。そうした中で短距離ミサイルの試験発射が行われたようですが、これに関しては過剰反応すべきではないでしょう。まずは各国とも冷静な反応を示したのは良かったと思います。
ただ、現状では喪に服す期間などを考えると、緊張がしばらくは続くことになるでしょう。対外的に何らかのアクションを示す可能性は少ないと見ていますが、逆に示したときにおかしな動きとなることも考えられます。中国がどういった役割をはたすことが出来るのかは重要なポイントになりそうですが、経済的に問題を抱えつつあるタイミングですから、中国としても暴発されても困るといったところでしょう。抑えこみに向かう可能性が高いでしょう。

不確定要素が多いものの、おそらく大きな問題は起きないのではないかと見ています。ただ、急激に高まった緊張はしばらく続きそうであり、それが市場に与える影響は軽視しないほうがいいでしょう。リスク回避的な動きからドルが買われていましたが、北朝鮮問題は米中にとっても当事者といって差し支えない立場にいます。さらに世界のエンジンであったアジアにおける問題であり、これが世界経済の回復に水を差す可能性も否定できない所です。

逆に欧州はこれにより持ち直す可能性が出てきています。もちろん、直接的な影響はないものと思われますが、アジアや米国に対するリスクから資金が巻き戻される可能性が出てきています。米国からの還流は大きなものとはならないでしょうけど、地政学的リスクの高まりは米国とてその脅威から逃れることができないことは9.11で証明されてしまっています。経済において比較的優位な状況がおいそれと覆るとは思っていませんが、巻き戻しの際に多少なりとも影響を与えるかもしれない、といったことは頭の片隅にいれておいてもいいかもしれません。

先週の市場

ダウ30種平均 : 11866.39 ( -317.87 )
原油 : 93.53 ( -5.88 )
金 : 1597.90 ( -118.90 )
米10年債 : 1.85 ( -0.21 )
ユーロドル : 1.30323 ( -0.03493 )
VIX指数 : 24.29 ( -2.09 )

先週は基本的にはリスク回避的な動きであったといって良いでしょう。そうした中でのVIXの低下は本当に解せない所ではありますが・・・ここをどう判断するかは重要なところと思っています。個人的には米国経済の堅調が市場の恐怖心理を低下させているということになるのだろうと思っていますが、今週に関してはNYダウも大きく下落しています。そうした中でVIX指数が低下しています。この修正が近いうちにあるのではないかと思っています。どちらの動きが正しいのか、いずれ明らかになるでしょうけど、年内は意外とこの違和感が続くといった展開も頭に入れておきたいところです。

年末まではドル需要に対する思惑が相場を歪めているのでは、と見ています。金価格が100ドル超も下落しており、リスク回避の金の動きがドルへと移っているとは言われていますが、金がここまで売り込まれる理由もイマイチはっきりしないところです。中銀が売っているとの話もありますが、実際のところははっきりしない所です。

原油価格も大きく下落していますが、これに関してはリスク回避的な動きと合致するのでわからなくもない状況ではあります。金価格も同じ金融商品として、リスクの動きに同調している可能性もありそうですが、ここまでの動きから考えると、やはり違和感は払拭できません。

米10年債はかなりの資金が集まっています。欧州の各国の債券が売り込まれる中で、米国に資金が動いているといったところでしょう。再度2%を割れての動きであり、資金の行く先は米国債しかないといったところでしょうか。ドルに変えた資金が米国債に流入という流れであれば、わからなくもないです。

来週は米国の住宅関連の指標が出てきます。米国経済の中で最も不安視される指標であることは事実です。逆に言えば、ここが改善してくれば、米経済の本格的な改善に対する期待感が高まることになるでしょう。個人的には逆流の可能性もあり、警戒感は緩められないと思っていますが、住宅に対する期待はさほど高くないものと思われますので、ハードルは低いでしょう。問題は個人消費は思った以上に良さそうですが、それが住宅にまで波及するにはまだ時間がかかるのではないでしょうか。借り換えなども意外と進んでいないという話もありますので、その点を考えると厳しさは残りそうです。
ユンケル・ユーロ圏財務相会合議長は12/19に臨時EU首脳会議を開催して欧州債務危機対策の一環であるIMFへの融資を協議・決定すべきだと主張しました。一方ドイツ連銀は、決定を急ぐ必要はないとの姿勢を明らかにしました。このあたりは綱引きであり、どっちに行くのかは予断を許さない状況です。個人的にはドイツは折れると見ていますが、結局はそのタイミングと、渋々感を出すのに手間取っているといったところでしょう。なかなか国民が納得する展開に持っていけないというジレンマがありそうです。

FOREXRADIOでも指摘されていますが、ドイツがユーロを脱退ということになり、マルクに戻るという状況になれば、丸くは急激に上昇することになるでしょう。対ドルでどうなるかはなってみなければわからない所ではありますが、対ユーロでは急騰する可能性が高いでしょう。そうなったときに輸出は大きな痛みを伴うことになるわけです。そうした状況を考えると、ドイツはユーロを脱退するのは賢明ではないということになります。

しかし、すべてのドイツ国民が輸出で食べているわけでもなく、国内に反対が根強く残るのはやむをえないところでしょう。最終的には自分のことを考えるのは当然のことであり、しかも税金の投入という事になれば、両手をあげて賛成など出来るわけがありません。ドイツとしても何らかの譲歩といいますか、金を投入するための大義名分が欲しいのでしょう。見返りといってもいいかもしれません。このあたりの心理状態はわからなくもないところです。

ただ、心理状態はわからなくもないところですが、それにより市場が大きく振り回されています。ユーロが下落することに関してはドイツなどは裏でほくそ笑んでいるかもしれませんが、中国などは怒り心頭といったところかもしれません。ここに来て中国は失速懸念が台頭しています。だからといって欧州売りに回るとは思えませんが、規模を縮小といったことを考える可能性はあります。そうなれば、問題解決が遅れることになりかねません。ちょっと面倒な展開とならないことを祈るのみです。

日本の景気

今日、日銀短観が発表されましたが、予想を下回る結果となりました。この日本経済の先行きに対する懸念が強まる結果だっとというべきでしょう。この結果を受けて、という訳ではないのでしょうけど、日経平均が100円を超す下げとなり、8400円台を割り込んでしまいました。今日に関してはそこまでの下落にはなりにくいのでは、と見ていたのですが、リスク回避的な動きが強まる中で持ちこたえられず、といったところでしょう。日本株の状況の悪さはかなりのものといったところでしょうか。震災ももちろん大きかったわけですが、タイの洪水が本当に厳しいといったところでしょう。全てにおいてリスク管理が重要といっても、それをすべてフォローできるわけではありません。津波対策の防波堤も結局は破壊されてしまったわけです。万全ということがないという事をしっかりと認識しなければならないでしょう。

ちょっと話がずれてしまいましたが、日本の現状ははっきり言って良くないと言わざるをえない所ではあります。自動車が反動で持ち直しているという結果が出ていますが、現状の円高を背景に少なくとも日本における生産で多くを期待するのは難しいでしょう。逆に輸出は足をひっぱる可能性があるのでは、と思っています。そもそもユーロ円は100円を割り込むかもしれないといった状況です。ドル円は最近のドル買い戻しの流れを受けて堅調な動きにはなっていますが、それでも78円を挟んでの動きが続いています。ドルが買われているので目立ちませんが、円がかわれやすい地合いそのものは変化していないわけです。これが輸出には重しとなるでしょう。

個人的にはある程度円安にならないと話にならないかな、と思っています。もちろん、物を買い負ける恐れがあり、インフレを招く可能性があることは承知していますが、現状の世界経済を見るかぎり、やはりデフレでの経済成長モデルを描き難いのは否定しにくいところです。デフレでうまく回るのであれば、それはそれで問題ないのですが、世界中が基本的にはインフレなわけです。そうである以上、やはり問題が起きやすいと言わざるを得ません。であるならば、もっと通貨を刷ってしまえばいいのに、と思うのですが、政府・日銀はなかなかそういった対応にはでません。もちろん、結果責任を問われるだけにそういったことはしづらいのでしょうけど、現状を追認することはそれはそれで罪ではないかと思っています。

中央銀行の独立は政治の介入を防ぎ、その意味で非常に重要なものであるとは思いますが、失敗に対しては責任を取るべきです。権力とはそうあるべきではないでしょうか。この日本の長期停滞はもちろん、日銀の政策がすべての責任を追うべきとは思っていませんが、要因を作っている側面があると思っています。その責任はどう取るのかな、となるとどうなんでしょうね。

さすがに

ここまではっきりと外してしまうと言い訳のしようもないのですが、まさか1.3ドルを割り込むとは思ってもみませんでした。オーバーシュート気味の動きはいつでも想定しているのですが、ここまで来るとはほとんど考えていませんでした。1.32ドル割れ程度かな、と思っていたのですが、そこからさらに200pipsも下げてくるとは・・・勝負どころかな、と思っていたのですが、完全に敗北宣言をせざるを得ません。大変申し訳ありませんでした。

ここからの問題は他でも指摘されていると思いますが、オプションに絡んだ売買と、それに伴うストップの動きということになるでしょう。重要なポイントを抜けられると売りが加速する可能性をはらんでいます。逆に戻してきてのショートカバーの動きも警戒ではありますが、逆に売り場として意識される可能性が高いように思われます。こうなってくると下値はかなり深くなるかもしれません。どちらにせよ波乱含みの展開ということが出来るでしょう。

あまり注目されているようにも見えませんが、問題となりそうなのはユーロ円の動きです。ドル円は78円台まで戻してきており、現状で介入という可能性は低いものと思われますが、ユーロ円が101円台前半まで下落してきています。少し前に指摘された、ユーロに対する円高を問題視する動きが出てきてもおかしくない水準です。意外な所で介入警戒感が盛り上がる可能性が出てきています。現状での介入というのは違和感はありますが、話しとして出てきてもおかしくはないところでしょう。とはいえ、ユーロ円での介入などを実際問題行うのか、となると不透明なところです。そうなるとドル円での介入でユーロ円のつれ高を狙うということになるのでしょうか。どうも逆のやり方はイメージが湧きにくいところです。ただ、ドル円の78円台での介入というのも、ここまでの状況から考えてどうなのかな、というところはあります。

あとは、政財界の動きということになるのでしょうけど、やはりドル円のレートが意識されているように思えるんですよね。そうなると介入という事にはならないのでしょうか。難しい所ではありますが、やはり介入はないと見ておくのが無難でしょう。
今日はBloombergのこんな記事から。QE3に関しては現状ではやることはないと個人的にも思っています。とはいえ、それは現状という話であって、FRBはその点に関してはかなり柔軟に対処してくると見ています。つまり、QE3の弊害は否定しないものの、米国経済の状況が悪化してきているということが明らかになれば、躊躇はしないであろう、ということです。その点に関してはストレートに経済指標を見ていくべきではないかと思っています。

経済指標というのはもちろんNYダウも含まれますが、これを書いている段階では100ドル以上の反転となっています。FOMCを控えているとは言え、小売売上高が予想に届かなかったにもかかわらず、ここまでしっかりとした動きとなるのは首を傾げたくなる局面ではありますが、もしかしたらこれが普通の動きなのかもしれない、といった思いも出てきています。つまり、この株高はさらに続くという展開もありうるのかもしれない、それどころか上値を追う可能性も出ていているのでは、といった状況です。欧州がリセッションの危機に陥り、さらにまさかのこのタイミングで中国が失速している状況です。そうした中で、投資先が米国しかない状況になっています。もちろん、現金化という流れもあるのかもしれませんが、ここまでの金余りの状況下で、現金化にも限度があるのではないか、と思っています。となると、米国債・米国株に資金が動かざるをえない事になり、そうなるとドルに資金が移動するという展開も納得ということになるでしょう。

とはいえ、米国経済がどの程度持ちこたえるかは不透明です。特に不動産が依然として低水準であり、これが意識されるようになると、一気に逆流する展開となりそうです。そうなったときが本格的に投資先がないという事態になるでしょう。その意味で、ダウが下落する一方で、ユーロドルが上昇するという状況が出てきたら、つまり朝に見ているダウとユーロドルの乖離が縮小してきたら、状況によっては危険のサインかも知れません。

と、Bloombergの記事から少し離れてきてしまいましたが、時間軸伴う低金利維持の方針を早期修正というところに関しては、すぐにFRBが動くことはないでしょう。失業率が改善したとはいえ、やっと9%を割ってきた似すぎません。しかも、今回のは改善幅が大きすぎて次回の結果を見極めたいとの思惑も働きそうです。もちろん、改善傾向にあることは事実ですが、インフレが急激に進行しているということもなく、すぐに政策金利を上げなければならない状況にはなっていません。である以上、そういった言質を取らせる必要性がないわけです。そもそも欧州・中国の状況が悪化する中で、米国がエンジン役となっていることはFRBとしても十分に理解しているものと思われます。そうした中でブレーキをかけることは米国にとっても好ましい事態ではないでしょう。である以上、低金利維持の方針は堅持するでしょう。早めに手を打つことは重要であることは多いのですが、まったくもって時期尚早であり、そういったことをする可能性はまずないと見ています。

利回りの高さ

そろそろ下げ渋ってくるのでは?と見ているからなんでしょうけど、利下げがユーロを押し下げるという記事が目につきました。もちろん、そういった要因がないとは言いませんが、一昔前のキャリートレードの時じゃあるまいし、という感じがします。少なくとも対ドルに関しては金利があるだけマシといった現状です。ドルはほぼ政策金利がゼロであり、しかもその状況が一定期間以上続くことは明白な状況です。それは円も同じ事です。世界的に低金利が恒常化している中で、政策金利が1%もあれば上出来ということが出来るでしょう。豪州やブラジルですら利下げしている状況です。利下げによりユーロの下支え要因が一つなくなるというのはちょっとピントが外れているのでは?と思います。

その記事の中にはユーロ圏の経済状況の悪化が指摘されているので、それは納得できる所ではありますが、問題は利下げによる経済の浮揚効果があるかどうかといったところでしょう。さらに金融緩和を行う余地を残している訳で、それが株価を下支えし、経済の回復へと道筋をつける可能性が皆無というわけでもないでしょう。リスク回避的な動きが巻き戻されることになれば、ユーロはやはり買われやすくなるでしょう。

一方で、現状の違和感を覚えるNYダウですが、これがQE3に対する期待感を後退させる可能性があります。そうなれば、ドルに対する売り圧力が一気に低下する局面になりそうです。その意味でFRBの動きは注目でしょう。経済状況が表面上では改善してきています。個人的には表面的なものではないかと睨んではいますが、それでもFRBとしてはQE3はやらなくていいのであればやりたくないはずです。いきなりQE3は考えていない、などといった爆弾を投げつけることはしないと思いますが、状況が悪くなればQE3をやることはやぶさかではないが、目先の経済状況は自信を抱かせる、といったように徐々にQE3の期待感をゆっくりと剥ぎとっていくでしょう。そうなった場合はドルに対する売り圧力が低下することになるでしょう。

このあたりの展開をどう判断するかといったところですが、欧州のリスクが意識されすぎて、売り飽きが出てくるところではないかという見方です。S&Pの格下げに関しては織り込み済みであり、逆に格下げが見直されたら一気に上昇といった動きも期待できます。仮に格下げされても、一時的には下落したとしても悪材料出尽くし感から、アク抜けして上昇といった展開も予想できるところです。QE3もゆっくりと織り込んでいくでしょうからね。

テクニカル的に見ても、そろそろ買いが面白いのでは、と思っています。1.2ドルという意見もあるようですが、まずないと見ています。仮にユーロドル1.2ドルまで来たら、ドル円が83.3円以上の水準にないと、ユーロ円が100円割れ、という展開になるわけです。週足・月足でみても、100円に迫る可能性はないわけでなないのですが、割れる展開はないのでは、と見ています。ドル円は目先はそこまで大きな変動はないのでは、と見ています。80円くらいはあってもおかしくないと思っていますが。

先週の動き

ダウ30種平均 : 12184.26 ( 164.84 )
原油 : 99.41 ( -1.55 )
金 : 1716.80 ( -34.50 )
米10年債 : 2.06 ( 0.03 )
ユーロドル : 1.33816 ( -0.00149 )
VIX指数 : 26.38 ( -1.14 )

先週の相場動向は、依然として欧州の動向に振られやすい展開だったということが出来るでしょう。そうした中で、やはり目を引くのがNYダウの堅調な動きと、ユーロドルの下落という展開でしょう。以前までの動きであれば、リスク志向の時はユーロドルは上昇しやすい通貨ペアだったのですが、そういった動きにはなっていません。乖離が大きくなる中で、この動きがどこまで継続されるのか、注目というところでしょう。欧州に対する懸念からドル買いというよりもユーロ売りが強まっていますが、そうなればダウなども上値が重くなってもおかしくはないのですが、米経済が思った以上に堅調という認識なのでしょう。個人的には現状の動きは近いうちに調整が入ってくるものと思っていますが、想定よりも時間がかかっている状況です。

欧州の懸念が強まる中で、換金売り目的の金売りが目立っています。中銀が売りに動くといった報道も出ており、先行きに対しても不透明要因となっています。ただ、通貨に対する懸念が強まる中で、中銀が金を売るというのはデメリットが大きいのではないかと思っています。

国債利回りに関しては、ここ最近は落ち着いた動きになっています。歴史的に見ればかなりの低水準であることは確かですが、2%台を維持しての終了となっています。欧州各国の国債に対する信頼が揺らぐ中で、格下げされている米国債への買い圧力の強さはある種異様です。欧州各国の格下げがあるのかどうか、注目が高まっていますが、格下げということになれば、さらに米国債への買い圧力が高まる可能性も出てくるでしょう。

来週以降の大まかな展望としては、夜を徹して行われた欧州首脳会議で、財政規律の厳格化でユーロ圏を中心に合意したわけですが、とりあえずこれを好感する動きとなっています。ユーロ共同債に対しても期待感が高まる状況です。これに関してはメルケル独首相、サルコジ仏大統領が拒否する考えを示していますが、ユンケル・ルクセンブルク首相兼国庫相が記者団に対して、ユーロ共同債の提案が完全になくなったわけではないことに満足、といった発言をしています。この期待感で相場が押し上げられる可能性があり、ちょっと嫌なところです。期待感で上昇した相場はやはり崩れやすいものです。その期待感が残るうちに新たな手を打つことが出来るかどうか、といったところです。

それにしてもユーロの材料でまだ相場が荒れているのがやや驚きです。米国の状況などを考えて動く状況となるのかと思っていたのですが。ただ、欧州首脳会議を通過し、さすがに材料出尽くしの感はあります。あとは格下げなどが突発的に出るかどうかといったところでしょう。今回の欧州首脳会議を受けて、格下げ見直しといった話が出たら一気に逆流することになるでしょうけど、そういったことはあるのかな?
今週は欧州問題で右往左往しているわけですが、中国の動向もきな臭くなってきているところであり、こちらも意識しなければならない所ではないでしょうか。ここに来て金融引き締めから金融緩和へと舵を切ったわけですが、やはり不動産が問題の根源にあるのでしょうか。新築のマンションが安売りとなり、先に買った人が騒ぎを起こしているといった報道もあります。その他にも工場の閉鎖など、歯車がちょっと狂ってきている可能性は否定できないところです。

ただ、その一方で上海株を見るとここまで落ち着いた動きを続けています。あの上海ショックの時のような上昇がなかった分、下げ余地がそもそも少ないということになるのでしょう。株にバブルが来なかったため、もしかしたらうまく乗り切れるかもしれない、といった見方もできるのではないでしょうか。とはいえ、インフレが依然として高水準で進行する中での金融緩和ですから、危険な賭けの要素もあります。ここから急に不動産価格が上昇するといった展開はとても望めませんが、物価の下落圧力がなかなか強まらず、政情が不安定になる局面はありうるでしょう。

中国は外からは見えにくい国であり、もしかしたらそれほど問題は拡大していない可能性もありますが、逆にものすごい深刻化している可能性もあります。経済指標にイマイチ信憑性が無いので、難しいところですが、現状の中国は足元の経済の腰折れを避けるために、海外に対して不干渉となっていく可能性はありそうです。となれば、欧州に対する資金の出し手がいなくなる可能性があります。その点は非常に懸念すべき状況であり、欧米としても避けたい事態でしょう。中国としても欧州が本格的にコケる展開は望ましくないところでしょう。とはいえ、どこまで付き合うのかという点においては、あまり期待しないほうがいいのではないかと思っています。

欧州が危機的状況になり、中国も動きにくくなってきている中で、現状のエンジンは米国という認識になっています。ブラックフライデー、サイバーマンデーと通過し、思った以上に良いといった雰囲気が醸成されています。ミシガン大学消費者信頼感指数も予想を上回っています。消費者信頼感の堅調は想定の範囲内です。現状の米国は心理的にはかなり改善しているように見えます。ここまで抑圧されていた消費、つまりペントアップデマンドが噴出している可能性もあり、雰囲気的に消費行動を起こしやすい状況となっています。それが株価を押し上げる要因となっているものと思われます。

しかし、いざ夢からさめたらどうなるでしょうか。クリスマス商戦が終わり、さて次の段階は、となった時に欧州問題が解決から程遠いところにいたら、と思うと非常に危険な状況にあることがわかります。年内は持ちこたえる可能性が高まっているようにも見えますが、きっかけがあれば、いつでも風船は破裂してしまいかねない状況にあるとも言うことが出来るでしょう。
ECB理事会にて、政策金利が0.25%引き下げられ、1%とする決定がなされました。過去最低の水準に並ぶ決定であり、トリシェ氏から総裁の座を受け継いだドラギ総裁は矢継ぎ早に対策を打っているという印象を与えているのではないでしょうか。ただ、市場は0.50%の利下げをも織り込む展開であり、ある種の失望感があったのかもしれません。このあたりの心理は非常に難しい所であり、相場もかなり大きな変動となっています。一時1.345ドル台まで上昇したユーロドルが30分足らずで100pipsも下げる展開となり、現状は徐々に下げ渋る展開とはなっていますが、ここから反転上昇することが出来るかがポイントとなるでしょう。個人的には目先は難しいと見ています。

それにしてもここまでの期待感はどこに消え去ったのか、といった状況です。まだEU首脳会議が残っています。サルコジ仏大統領が「我々が9日に合意に達しなければ、2度目のチャンスはないだろう」といった発言をしており、背水の陣で臨む覚悟はありそうです。ただ、どういった結論になれば市場が納得するのかがわかっているのかどうか・・・そもそもどういったことをすれば納得するのか市場自体がわかっているのかどうか、懸念されるところです。よくわからないまま下げ、よくわからないまま上げるという展開となりそうな状況です。

ただ、EU首脳会議に関しては、現在の期待感の剥落とそれに伴うリスク回避的な動きが、逆にいい方向に進むのではないか、と見ています。まだユーロドルなどには日足で下げ余地はあるわけですが、それにも限界があるのでは、といった見方をしています。つまり、EU首脳会議でよほど変な決定がされない限りは、それどころか多少の変な決定であっても、悪材料の出尽くし感や売り飽きから逆に戻す展開となるのでは、と見ています。もちろん、オーバーシュート気味の動きを経て、ということになるのでしょうけど、積極的に売り込む地合いには徐々になくなってきているのでは、と見ています。

一点注意しなければならないこととしてはNYダウの異常とも思えるほどの堅調ぶりでしょう。朝にコンシェルジュの方で分析をしていますが、ユーロドルとの連動性の強かったNYダウがかなりの乖離を見せています。このまま拡大し続けることにはやはり違和感を覚えるところです。確かに欧州からの資金の流出、そして比較的安全と思われる米国へと資金流入、そして株へといった流れがあってもおかしくはないのですが、さすがに行き過ぎでは?といった見方をしています。確かに米国経済はその他の国に比べればいいのかもしれません。ただ、依然として高い失業率や不動産市況に懸念を抱えたままです。QE3が最近まで叫ばれていた状況です。そうなれば、ユーロドルが上昇するか、NYダウが下落するか、どちらかは定かではないものの、両者の乖離は縮小していくでしょう。そう考えるとユーロドルの下げ渋りとダウの下落が同時に起こる可能性も視野に入れておきたいところです。

下げ余地があるので、タイミングが難しい所ではありますが、入ればラッキー的なユーロの買い注文を入れておいても良い状況と見ています。

FX交流会

今日は第4回FX交流会に参加してきました。かなりの人数の参加者で、会場が人で埋め尽くされる、とまではいかないものの、熱気に包まれた会だったと思います。初参加でちょっと緊張したところもあったのですが、いろいろな人と話ができて楽しい時間を過ごすことが出来ました。ただ、久しぶりの正装で体が痛い・・・

今回の会はFX関連の業者や報道関係者、システム関係に限られていましたが、個人投資家の方の集まりにも行ってみたいなぁ、とも思っています。なかなか上手いタイミングが無いのですが、折角こういった仕事をしており、知り合いのネットワークが増えたら、面白いでしょうね。相場はやはり金がかかっているものであり、最後は一人で歯を食いしばってやっていくものだとは思っていますが、孤独を感じてやり続けるのはやはりつらい作業です。辛さを分かち合って、頑張っていくことが出来れば、相場はさらに面白くなるものではないかと思っています。

今日、お会いして名刺交換をさせていただいた皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。又の機会にご一緒できれば、と思っております。また、こういった会があれば、ぜひ参加したいですね。個人投資家の方は今回のような会の参加は難しいかもしれませんが、他にもいろいろな集まりがありますので、これは、と思ったものがあれば行ってみるのもいいのではないかな、と思います。

EU首脳会議

S&Pがユーロ圏諸国の格下げの可能性を発表して、リスク志向の動きが一転してリスク回避の動きへと転換した市場ですが、今日の欧州市場からの動きは意外としっかりしています。週末のEU首脳会議での債務危機打開に向けた動きがあるのでは、といった期待感が支えている相場です。こういった期待感はだいたい裏切られるのですが、今回は大丈夫なんでしょうか。はっきり言って懸念しか感じないところです。期待で買って真実で売るといった状況を念頭に入れておく必要があるでしょう。

さらに今週はEU首脳会議の前にもう一山あります。それはECB理事会です。今回の理事会において、市場は0.25%の金利引き下げを予想しています。前回利下げしているだけに様子をみる可能性もありそうですが、そういった状況ではないということでしょう。仮に予想通り利下げということになれば、景気の先行きに対する期待感でリスク志向になるのか、それとも経済の悪さが再認識されることで上値を抑えられるのか、難しい所ではありますが、個人的に買い一巡後の戻り売りの圧力が強くなるのでは、と見ています。ECB理事会後の総裁発言も重要です。ここであまりに悲観的な見方を示すと、市場が一気に動揺する可能性もあり、危険度は高いでしょう。

ただ、ユーロドルに関して日足を見てみると、意外と下値は堅いかも、という見方ができることも事実です。日足に関してはこちらで分析しているので、価格帯などの詳細は譲りますが、もしかしたら今週にオーバーシュートして、そこから買い戻される可能性もあるのでは、といった見方ができることも事実です。テクニカルからファンダメンタルズを考えると、欧州問題はとりあえず悪材料出尽くしで持ち直すといった展開も十分にありうるということでしょうか。下値余地があることは認識しつつ、ではありますが。

ユーロドルが持ち直すということはリスク志向の動きということになるわけですが、個人的に懸念するところはNYダウにさらなる上値余地があるのかどうか、ということです。VIX指数はここに来てジリジリと下落してきているものの、まだ下値余地があるので問題ないと見ていますが、ダウは12000ドルを突破しての動きとなっており、ここからさらに買うだけの材料があるのかどうか、という点は警戒を要するでしょう。時期的には小売の動向が注目ですが、需要の先食いが指摘される中で、結果が良くても上がりきれないという展開はありえそうです。まぁ、下値が支えられればそれで問題なし、という局面になる可能性もないわけではないのでしょうけど、そうなったときにネガティブサプライズが起これば、その時の衝撃は大きそうです。個人的には衝撃的な下げ局面というのは見込んでいないのですが・・・

やはり欧州?

市場の視線が欧州から米国へと移るのかもしれない、と指摘しましたが、現状で注目されているのは独仏首脳会談であり、そこでのサルコジ大統領の発言でユーロが堅調な動きを見せています。一方でギリシャの2年債が売られ、利回りが139.86%まで上昇するという事態が発生しています。140%近い利回りってのもすごい話ですが、ヘアーカットが要請されている中で買うというのも確かに不可能ということなのでしょう。このままさらに利回り上昇という展開も十分に考えられ、再度ギリシャが意識されるということがあるのかどうか、心配にはなります。

市場はとりあえず今週のECB理事会を待っているところでしょう。市場では追加利下げといった動きが予想されています。トリシェ総裁の金融政策が誤っていたと言わんばかりの動きではありますが、逆の見方をすれば、ここまで利上げをしていたからこそ利下げ余地が残っているということも出来なくはないでしょう。当時はドイツ経済が好調という話も出ていましたし、ある程度はやむを得ない決断だったのでは、と個人的には思っています。ただ、中銀の政策は結果責任を問われるものであり、その点の評価はやはり厳しくなるのはやむをえないところでしょう。ただ、あの時期に利上げをしなかったら経済が持ったのかどうか、その点にも疑問を感じるだけに、現状の利下げ余地が残っている状況は一定の評価に値するのではないか、という見方です。

それにしても、今日は戻り売り優勢と見ていた相場が一気に上昇する展開となり、個人的にも厳しい展開となってしまいました。想像以上に下値の堅い展開です。ユーロが戻すときなどは得てしてこういった展開になりますが、まさか今回こういった動きになるとは思いませんでした。日足で見るかぎりは上値は多少残っているものの、方向は依然として下向きと見ていたのですが、まだまだリスク志向がくすぶる展開といったところです。

日足分析

それでは幾つかの銘柄で日足分析をしてみたいと思います。

ドル円の日足分析ですが、現状はバンド幅が縮小傾向にあり、大きな動きにはなりにくい状況です。バンドの上限から下落し、中心線で支えられて再度上昇となっている相場ではありますが、上限をブレイクして上昇という展開にはなりにくいでしょう。RCIの形がかなり悪い状況であり、ここからは売り優勢の展開となりそうです。バンドの上限までは上昇余地が残っています。価格としては78.27円前後の水準です。

RCIは短期線が天井打ちからの動きで下落したものの、そこから横ばい基調となっています。ここから持ち直す可能性もないわけではないのですが、中期線の形の悪さを考えると、下落といった展開が可能性として高いでしょう。次にバンドの中心線まで下落ということになったら、支え切れないのではないかと見ています。つまりバンドの下限までの下落を見ておいたほうが良いでしょう。価格としては76.58円前後の水準です。現状の終値が78.02円であり、ここからの上値余地は少なく、売り上がっていく感じでしょう。

ユーロドルの日足ですが、バンドの中心線がやはり重い状況となっています。ヒゲではブレイクしていますが、実体が抜けてこない状況では上値の重さが意識されるところでしょう。陰線で引けているところも警戒感を強めるところです。ここからバンドの下限まで下落という展開も考えられるところです。価格としては1.3178ドル前後の水準といったところでしょうか。

ただ、RCIの形は悪くないところです。短期線は上昇基調にあり、目先の動きとしては買い優勢の局面です。中期線は下値圏での動きであり、ここから底打ち出来るかどうかに注目です。短期線が天井打ちする方が速いのではないかと見ているので、目先はやはり売り優勢という展開となりそうです。ただ、現状の水準から売るというのではなく、やはりバンドの中心線近くまで戻してからの売りが優勢でしょう。一時的には戻してもおかしくない形です。積極的に売るよりも、じっくりと売り上がる感じが無難でしょう。

豪ドル円はバンドの中心線を下限からブレイクする展開であり、バンドの上限を目指してもおかしくないところです。RCIの形も改善しており、状況は良いということができるでしょう。ただ、RCI短期線が天井圏に入ってきていることから、これが天井打ちとなるかどうか、このあたりに注目が集まる所ではあります。バンドの上限である81.67円前後の水準までは上値余地がありそうですが、そこからは一時的に抑えられやすいのでは、と見ています。

スイスフラン円はバンド幅がかなり縮小してきており、方向感の見えにくい状況となっています。しかも現状の価格がバンドの中心線を前後するところにあり、難しい所ではあります。ただ、下限からの上昇であることや、RCI短期線が高値圏にあり、天井打ちする可能性が出てきていることなどを考えると、一時的には調整の売りが優勢ではないかと見ています。RCI中期線は底打ちから上昇となっていることを考えると、先行きに関しては押し目買い優勢の展開となっていくとは思っています。

ダウ30種平均 : 12019.42 ( 787.64 )
原油 : 100.96 ( 4.19 )
金 : 1751.30 ( 65.60 )
米10年債 : 2.03 ( 0.07 )
ユーロドル : 1.33965 ( 0.0159 )
VIX指数 : 27.52 ( -6.95 )

先週金曜日との比較データです。かなりのリスク志向の動きということができるでしょう。営業日は5日ですが、ダウは平均で100ドル以上上げていることになります。VIX指数は依然として平時の20を上回っていますが、それでも大きな下げとなったことは事実です。

ただ、週末の雇用統計発表後は急失速して上値の重い展開となりました。ここまでの動きが米国の経済指標の好調を意識したものであり、その材料出尽くし感が意識されたのではないでしょうか。となると、来週以降の動きに警戒感が強まる所ではないでしょうか。

原油価格は100ドルに乗せての引けとなりました。これをどう判断するかは難しいところです。状況は地政学的リスクの高まりがあり、下げ渋ってくるとは思いますが、市場にリスク志向の行き過ぎが意識される中で上値を伸ばしきれるのか、といった問題があります。金価格も上昇していますが、これは換金売りの行き過ぎという側面もあります。リスク回避的な動きで下げるという展開となっていたこともあり、その違和感の調整ということもあるでしょう。ただ、現状はリスク志向の動きなんですが・・・このあたりの動きはファンダメンタルズだけで捉えようとすると間違えるところです。

全体的に商品市場もリスク志向の動きから説明できないわけでもなく、流れとしては一方向ということができるでしょう。ただ、来週に関してはこの流れが続くのかというとかなりの疑問といったところでしょう。週末の動きがここまでの展開を台無しにしてしまった感はあります。問題は月曜日、この流れを継続するのかどうかといったところでしょう。判断に迷う所ではありますが、週末の失速は流れの変化を感じさせるに十分の動きだったということはできると思っています。とりあえず、月曜朝方の動きは注目です。戻す可能性がないわけではないですからね。

本当に!?

今日は米国の雇用統計が発表されたわけですが、結果はNFPが+12万人と予想の+12.5万人にはわずかに届かず、といった展開となりました。しかし、同時に発表された失業率が8.6%と市場予想の9.0%から大きく改善する結果となりました。失業率が0.4%も改善するとは全くもっての想定外の動きでした。個人的にはNFPが市場予想を上回り、失業率が悪化といった展開はあるかな、と全く逆のことを考えていました。

この結果は基本的に良いということができるでしょう。確かにNFPは予想に届かなかったものの、10万人を超えての回復となっています。一方で失業率が異常とも思える好転をしているわけです。ADPで期待感が醸成されていたことで予想に届かなかっただけでリスク志向の動きが巻き戻されてしまっていますが、それでもやはり結果としては少なくとも悪いものではありません。発表後の動きはリスク回避的な動きになったわけですが、その点は勘違いしないほうがいいのでは、と考えています。状況はリスク志向の動きになりやすいところとなっています。

問題は市場の目が今、どこを向いているのかといったところでしょう。個人的に感じるのは欧州から米国へと移ってきているのではないかと思っています。もちろん、欧州は依然として問題を抱えているわけですが、市場のリスク回避的な思惑はVIX指数を見るかぎり徐々に収まってきています。これは市場の目が欧州から米国へと移ってきていることを示しています。そうした中で今回の雇用統計が少なくとも悪い数字でなかったと言うことを市場は好感していくのではないでしょうか。

あとは米国経済がどこまで踏みとどまることができるのか、という点になるでしょう。個人的にはそこにこそ懸念を抱いているところです。現状では急激で破壊的な下落局面というものを見込んでいませんが、NYダウが12000ドルを突破し、さらに経済指標も堅調なものが多くなっています。ブラックフライデー・サイバーマンデーともに堅調という話が伝わってきていますし、自動車販売も好調です。もちろん、改善したとはいえ失業率は依然として高い状態ですし、不動産に懸念が残る状況ではありますが、米経済は意外と良い、という認識が市場には広がってきています。果たしてこの認識が正しいのかどうか・・・

欧州問題でリスク回避的な動きに慣れてしまった状況で米国を眺めると、非常に良く映るのは仕方のないところでしょう。しかし、米国もQE3が取り沙汰されるなど、状況は決して楽観を許すものではありません。しかし、欧州から米国へと市場の視点が移ると楽観が行き過ぎる可能性があります。目先はその楽観に乗っても大丈夫と見ていますが、反動は思った以上に大きなものとなるのでは、といった考えを頭の片隅にいれておいたほうが良いでしょう。
今日、注目されたスペイン・フランスが国債入札を実施して、とりあえず順調に消化、といった思惑が広がっています。スペインは計37億5000万ユーロ相当を発行しました。発行高は目標上限に一致しています。5年債の平均落札利回りは5.544%と、前回入札時の4.848%を上回りました。これは少なくとも2005年以来で最高となったようです。このあたりはBloombergの記事です。

国債利回りが上昇する中で、先行きに対する警戒感が強まっていたわけですが、スペインの入札が順調に昇華されたのは好感される材料です。スペインに関しては、政権が交代したことで期待が高まっているところもありますが、ギリシャの次はスペインと言われていた時もあったことを考えると、なんとか回避している状況なのかもしれません。

そうした中、昨日イーガン・ジョーンズがフランスを格下げ、といったニュースが入ってきています。これは見事なまでにスルーされた感はありますが、そもそもイーガン・ジョーンズって何?というところから始める必要があります。

イーガン・ジョーンズはペンシルベニア州ハーバーフォードに本拠を置き、1995年から格付けをしているようで、ゼネラル・モーターズやリーマン・ブラザーズなどに早くから厳しい格付けをしたことで評価された格付け機関です。ただ、いかんせん格付け会社大手の3社、つまりS&P、ムーディーズ、フィッチの影響力が大きすぎ、なかなか注目されない存在であるようです。

とはいえ、イーガン・ジョーンズ社にはBIG3とも言うべき3社とは収益構造において一線を画しています。それは投資家サイドから手数料収入を得ているということです。つまり、格付け会社が格付けされる側から資金提供を受けていないということです。金を払う側の評価を正しくできるのか、というのはここ最近特に指摘されてきていることです。そういった会社がフランス格下げを行ったという事実は、それはそれで意識しておくべきでしょう。

仮にBIG3のどこかがフランス格下げ、などということになったら、とんでもないことが起こりそうです。資金の行き場が徐々に狭められてきているわけです。国債にも振り分けられないという事態は、市場にとってはまさしく想定外の状況ということができるのではないでしょうか。もちろん、1ランクダウンくらいでそこまで極端な話にはならないでしょうけど、フランスの格下げからドイツ債とのスプレッド拡大、ドイツ債利回りの異常低下から再度の札割れ、などという事態に陥ったら、さすがに洒落にならない状況となるでしょう。

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