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中銀の動き

凄まじい動きをもたらしたのは、やはり中央銀行でした。FRBと世界の主要5中央銀行がドルスワップ協定によるドル資金供給の金利引き下げで合意した、といった報道を受けての動きとなっています。年末のドル資金需要の逼迫に対する対策であり、急激なドル不足を回避するために行った協調行動です。日銀の声明はこちらから。

資金の目詰りを防ぐ意味で行われたもので、これにより、ドルが急落しています。これまでも米10年債がかなり買われるなど、相対的な米国の強さが意識され、ドルに資金が向かいやすい状況でした。そうした中で流動性確保に各国中銀が動いたわけですから、そのインパクトは大きかったということができるでしょう。

中銀といえば、中国人民銀行も預金準備率を0.5%引き下げると発表しました。今日大きく下げた上海株は急激な上昇を見せることはまず間違いない状況です。明日のアジア市場は荒れそうで怖いところです。

さらに日本の介入に関しても発表がありました。推定額が7.5-8兆円と言われていた中で、介入額は9兆916億円と過去最高となっていたわけで、このあたりは判断しにくい所ではありますが、やはり隠密介入があったのでは、と言われています。個人的には隠密介入があったからといって、どうというものではないと思っていますが、政府・日銀の強い意志は感じられるところです。どうせならもっと徹底的にやるということを表明してもいいのかもしれません。立場上難しいのでしょうけど。ところで、10-12月の介入日が発表されるのは2月上旬の予定です。覆面介入の有無はその時に判明します。

それにしても各国の中央銀行が一斉に動いた感じのする一日でしたが、それによりユーロドルは一時1.353ドルノ水準まで上昇しました。この水準は日足のバンドの中心線にあたります。ここで抑えられるかどうかに注目が集まります。ここまでの上値の重さから考えて、ここまで上昇しないのでは、と見方を変えていたところにこの動きとなって、かなり残念な局面ではあります。元々の予想を維持しておけばよかったです。ただ、そう言っても仕方ないので、今後の展開を考えてみたいと思います。

とりあえず、バンドの中心線まで来ていることから、抑えられるといった見方はあるでしょう。可能性としては一番高いのではないかと思っています。バンドの上下限・中心線がすべて下落基調にあり、大きな動きにはなりにくいものの、下落トレンドとなっているわけです。しかし、その一方で、RCI短期線がここから上昇するといった動きを見せています。中期線は下値圏での動きですが、短期線の底打ちは目先の上昇を意味します。そう考えると、バンドの中心線をブレイクする可能性も捨て切れません。ただ、1.35ドル上の水準ではやはり重いのでは、といった見方をしています。
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昨日のリスク回避的な動きの巻戻しから一転して今日はリスク回避的な動きが強まっています。このあたりは相場が方向感を見定められずにいるところであり、判断は難しい所ではありますが、VIX指数を見ると、意外と面白い動きをしています。VIX指数はコンシェルジュのページのマーケットコメントで毎朝書いていますので、参考にしてみてください。

現状のVIX指数は株価の動きにあまり反応していないことに気づくと思います。もちろん、全く関係ない動きをしているわけではありませんが、ここ最近の下落基調でも上昇しにくく、昨日のような急騰局面でも30台を維持して引けるなど、落ち着いた動きとなっています。

VIX指数といえば市場の恐怖感を示す指数と言われていますが、この指数が落ち着いた動きをしているというのにどういった意味があるのでしょうか。

結論から言ってしまえば、市場はそれほど動揺していないということになるのでしょう。最近は欧州問題でいろいろと言われていますが、市場からすればほぼ織り込み済みということになるわけです。その意味で言えば、好調と言われているブラックフライデー、サイバーマンデーも織り込み済みといいますか、そこまでの期待感はないということになるわけです。期待感がないか、この程度は当然と見ていたのかは定かではないのですが。

そう考えると、先行きはちょっと危険な感じもします。リスクに対して慣れてきている状況下ですが、好調な個人消費に反応できないというのはやはり異常なところです。需要の先食いに過ぎないという思惑が強まっ手の展開であれば問題ないのですが、ここ最近の米国の状況が悪く無いという認識が広がっているだけに、雇用統計で比較的良いという認識が再度改まれば、急激なリスク回避の動きが起こってもおかしくはないでしょう。

現状の米国はその他の国よりはマシというだけで、状況がいいわけではありません。その認識をVIX指数が織り込んでいるのかどうか、その点はしっかりとした見極めが必要でしょう。

ドル円急騰

ここに来てドル円が急激な上昇を見せています。
ユーロドルもしっかりとした動きを見せていますし、
円は独歩安基調になってきています。
ここまではリスク回避的な動きから円に資金が集まりましたが、
その巻き戻しが急激な勢いで起こっています。
ドル円に関しては78円が突破できるかどうかといった所です。

いつもどおり日足で見てみると、現状のドル円はバンドのレンジに入っており、
特段驚くべき状況にはないことがわかります。
バンドの上限は78.49円前後の水準にあり、
ここまでは上値を見ておくべき状況といえるでしょう。
ただ、仮にそこまで来たら売り優勢となるでしょう。
というのもRCIの形が中長期では上値の重さを示しているからです。
短期線が上昇して、高値圏に入りそうですが、
これが天井打ちとなる可能性が高いのではないかと見ています。
となると、現状のバンドの上下限のレンジは維持されることになり、
ここから先もそれほど大きな動きにはならないということになるでしょう。

それにしてもここまでドル円が上昇してくるとは思いませんでした。
完全に想定外の動きとなっているわけですが、
原因は何かとなるといまいちよくわからない所ではあります。
個人の売りを飲み込みながらといったところでしょうか。
いわゆるショートカバーという動きです。
ここまで動かなかったものの、上昇した所では売り、と言う流れになっており、
その売りを飲み込みながらの動きということができそうです。

とりあえず介入もなくこの水準までは戻してきましたが、
ここから上は再び厳しいということになりそうです。
米国の景気はそれほど悪くなく、債券にドル・米国債には資金が集まりやすい状況です。
ただ、ここまでの下落を受けて、対ユーロでは戻しが入っています。
次は動かなかった円ということになっているのでしょうか。
そうであれば、上値が大きくなる可能性も出てくるのですが、
個人的にはそういった動きは想定していません。
昨日のことになるのですが、毎週木曜日に出演させていただいているFOREX RADIOの忘年会がありました。
インヴァスト証券さんのディーラーズバトルでご一緒させていただいている
シーマスターさんと初めてお会いして、お話をさせて頂きました。
その他にも個人投資家の方とお話ができて、楽しい時間を過ごさせて頂きました。
ラジオでもう少し頑張れ、という励まし?もいただき、たじたじになる時間もありましたが、
こういった機会は本当に貴重なので大事にしたいと思っています。

出来れば、四半期に一度くらいこういった機会があればいいのかな、と思っています。
何も、相場の話だけでなくともいいと思っています。
別の仕事の話でもいいですし、他愛も無い話であってもいいと思います。
せっかく相場という世界に入ってきたわけですから、
そこから何か広がっていけばいいなぁ、と思っています。

個人的にそういったことに参加するのはまだいいのですが、
いざ自分で企画して、というのが苦手なもので、
なかなか難しい所もあるのですが、
新しくFinane Conciergeのページもリニューアルされたことですし、
いつか、こういった親睦会のようなことをやってみたいなぁ、と思っています。
もしそういった日が来るのであれば、その時は皆様、奮ってご参加下さい!

さて、親睦会の話はさておき・・・
来週からの相場がどうなるのか、といったところですが、
欧州問題は依然として厳しい状況にありますが、
そうした中で、ベルギー主要6政党が予算で合意し、連立政権発足に前進した、
というニュースが入ってきています。
昨年の総選挙後に500日間以上も正式な政府が不在となっていましたが、
格下げやデクシアの問題を受けて、政治的な合意がなされつつあります。
危機が後押ししたというもので、それはそれで好感されるかもしれません。
月曜の朝方の動きに注目が集まりそうです。

ただ、政治的な変革によって持ち直す動きが多少見られても
ギリシャやイタリアの時のように実際どうなのか?といった見方が出てくるはずであり、
そう考えると、一山超えてまた一山といった所ではないでしょうか。

LIBOR

ドルLIBORの上昇の勢いが止まりません。
一応、ドル・円などのLIBORを見ることのできるページはこちらです。

これを見ると、ドルLIBORの上昇もさることながら、意外とポンドLIBORも上昇しています。
最近はユーロの失速の影に隠れて状況が見えにくいのですが、
相対的には英国の経済はまだまし、という認識があるのかもしれません。
10年債利回りも現状では低下傾向にあります。
欧州懸念が強まる中で、英米が似たような展開となっています。
つまり、ユーロからの資金逃避先として、消極的に買われている、といった状況です。
さらに言えば、年末に向けてのドル資金調達意欲の強さもあるでしょう。

問題はこの状況がいつまで続くのか、という点でしょう。
そもそも英米の状況がいいわけではありません。
にも関わらず、資金が集まってきている状況です。
もちろん、国債利回りの上昇が警戒感をもたらし、リスク回避的な動きを強める、
という展開を見てきているわけであり、急上昇は望ましいものではありません。
その意味で、資金流入となる国債利回りの低下はいいものかもしれません。
通貨高をもたらすものとはなりますが・・・

ただ、いつまでもこの状況が続くとは思えません。
というのも、現状はユーロ圏の材料に反応しやすい地合いであり、
英米の材料は比較的インパクトの薄いものとなりがちですが、
ここからの材料、例えばブラックフライデーの結果などが芳しくない、
ということになると、米経済の先行き不透明感が強く意識されるでしょう。
雇用環境が良くない中で、消費が伸びてくるのかどうかに注目です。

ここで注目したいのが、ペントアップディマンドについてです。
これは景気後退期に抑圧された消費が現れてくることを示しています。
つまり、景気後退で消費を抑えていても、我慢の限界ということでしょうか。
そもそも車の買い替えにしても、限界を超えることはできません。
テレビにしても、映らなくなるまで見るということもなかなかできません。
ただ、買い替えのサイクルが10年だったものが12年になったり、
少し延長されるということなのですが、
問題はペントアップディマンドについて話が出ているのは
ネットで調べてみると、2009年あたりからなんです。
これが何を意味するのか・・・

企業業績の改善を受けて持ち上がったNYダウに調整が入っていますが、
ブラックフライデーが軟調ということになれば、
さらに下値を追う可能性が高まってくるでしょう。
そうした中で、赤字削減策の合意に失敗などといった要因が絡まり
米国の格下げといった懸念が再度強まる可能性も否定できません。
現状ではそういった動きはないようですが、リスクは出てくるでしょう。
そうなれば、中央銀行が動いてくることも考えられます。
株価が下落しながらそういった話になれば、やはりQE3ということになるでしょう。
個人的にはすべきではないと思っていますが、
FRBはやることに対して躊躇しないでしょう。
そうなった時の相場がどういったものになるのか、その点は考えておいてもいいと思います。

国債市場

さて、今日の話題といえばドイツ国債入札の不調についてでしょう。
ロイターの記事はこちらから。
新発10年国債の入札を実施し、ドイツ連銀が全体の39%を購入、
金融機関による落札は36億4400万ユーロとなりました。

利回りの低さや欧州問題を受けて、ドイツの負担が重くなるのでは、といった懸念が強まり、
厳しい入札結果となりました。
今年の10年債入札では、ドイツ連銀の購入比率が平均17.83%となっており、
1999年7月以降で最高の購入比率となっているようです。
これは本当に大丈夫なのでしょうか?

今回の入札の影響で、ドイツの10年債利回りが米国を上回る事態になっています。
個人的には今回の問題の震源地は欧州であって、
確かにドイツは堅調という話ではありましたが、米国の最近の持ち直しなどを考えると、
おかしくはない状況となっていることは事実ですが、
ドイツの債券利回りが上昇ということになれば、
その他の欧州各国の利回りはどうなるのだろう、と考えると危険な状況です。
少なくとも、ドイツとの格差が縮小するという事態は考えにくく、
ドイツ債の上昇を受けて、その他の債券が上昇するという事になりかねません。
イタリア債が再度危険水域とされる7%を超えての動きを見せているようです。

米国の経済指標はまちまちといったところでしょうか。
ちょっと判断に迷う所ではあります。
懸念されるのは個人支出が予想に届かなかったことでしょうか。
これから感謝祭、そしてブラックフライデーとなっていくわけですが、
個人消費が盛り上がらないと、景気の先行きに対して悲観的な見方が強まるでしょう。
その一方で個人所得は予想よりも良い結果となっています。
こちらに期待したいところですが、貯蓄性向が増している可能性もあり、
期待できるか、難しいところかもしれません。
新規失業保険申請件数も40万人は下回ったものの、
予想よりは悪い数字となっていますからね。
しかもタイミングの悪いことにNYダウも下げ基調です。
今年のブラックフライデーは意外と落とし穴になる可能性を秘めていそうです。

これらのことを総合すると、やはりユーロドルは売りたいところです。
特に日足で見ると1.325ドル前後までは下げる可能性が高いと見ています。
バンドの下限から中心線を目指した動きだったものの、
上値が重すぎて、その水準まで戻すことが出来ずに下落、といったパターンで、
RCIも短期線が下値圏からの回復途中で腰折れといった状況です。
形の悪さが非常に際立つ局面であり、売り優勢でしょう。
1.34ドル台半ばまでは戻す可能性があるものの、
戻り売り優勢の展開に間違いはないのではないかと見ています。

日没

ウォール街においてかつてない厳しい状況が、という記事です。
最近、NYのズコッティ公園からデモ参加者が排除されましたが、
反格差社会デモは依然として続いていくようです。
大統領選を控えて、この運動が政治的にどういった意味を持っていくのか、
それはそれで注目ではあるのですが、今日はまた別の話です。

ウォール街に到来する未曽有の「暗黒時代」-雇用回復は10数年後か
という記事で、ウォール街において解雇件数が増加し、
かなり厳しい状況になっているということですが、
MFグローバルの経営破綻で1000人以上が職を失う状況になり、
さらに欧州でも失業の波が襲いかかる状況となっています。

金融は再び高額のボーナス支払いなど、
一時の最悪期を脱したのかと思っていたのですが、
実際問題はそういったわけではないのか、
それとも本当に利益を得ているのは金融機関においても1%に過ぎないのか、
このあたりは謎に包まれています。
金余り状態になっていて、誰もが収入減となる状況は考えられず、
やはり配分がうまくいっていないと考えるのが自然だと思いますが・・・

それにしても反格差社会デモの言うように、
富が偏在する社会は世界的に見ても困るはずなんですけどね。
中間層が没落してしまうと消費が落ちることになります。
特に日本にとっては厳しい社会になっていくでしょう。
しかも、そういったときに円高ときているわけですからね。
もちろん、輸入物価が下落するということはわかりますが、
買うための資金がなくなってしまったら元も子もない、というわけです。

と話がずれていってしまいましたが、
金融業界があまりに不景気というのは個人的にはちょっと・・・
という所ではありますね。
ちょっと相場の話とはずれてしまいましたが、
米国の雇用環境はジリジリと改善しているように見えたのですが、
やはり根は深いといったところなのでしょう。

危険・・・

NYダウが大きく下げてきています。
12000ドルを挟んでの動きから、11000ドル台半ばでの動きです。
それでも水準としてはまだまだ上、ということになるのでしょうけど、
それにしてもここ最近の下げはきついといったところでしょう。
欧州問題に一喜一憂する中で、米国経済は思った以上に堅調、
少なくとも他の国よりはマシという認識だったのでしょう。
投資先が細る中で、リスク回避的な米株買いだったのかな、と思っています。

リスク回避なのに株を買う、というのはちょっとおかしくもあるのですが、
すべてを現金にするわけにもいかないというのが現状ではないでしょうか。
もちろん、現金の比率を高めているとは思いますが・・・
ファンドなどは何とかして利益を確保しなければならないわけで、
そうなったときに、資金をどこに振り向けるのか?

欧州は債券ですら異常な利回りとなっています。
つまり価格は急落しているわけです。
しかも、CDSの機能不全やヘアーカットを考えると、投資先として成り立つのか、
といった疑問が生じざるを得ない局面です。

一方米国は、先行きに対する懸念が根強く残るものの、
やはり資金の逃避先としての信頼度が違うということでしょう。
債券利回りは非常に低い水準で維持されています。
政策的な面があるとはいえ、欧州と比べるとかなりの格差です。
しかも、企業業績は思った以上に堅調ということになれば、
やはり米国株に資金をシフトしよう、という考えが生じてもおかしくはありません。

ある意味で、消去法的な円買いならぬ、消去法的な米株買い、
といった状況が生み出されていたのではないでしょうか。

しかし、ここに来て株価の下落が大きくなってきています。
これが一時的な調整であれば問題はないのでしょうけど、
さらに1000ドル程度下がってきたら問題は大きくなっていくでしょう。
つまり、株式市場から資金が急激に引き上げられてくるわけです。
それが全て現金になるという可能性がないわけではないのですが、
現実的とは言いがたいところです。
・・・債券買い?
もちろん可能性はありますが、これ以上利回りが低くなる水準まで買われるのか、
となると、買いには限度があるのではないかと見ています。

そこで注目されるのが商品ということになるでしょう。
投機的な動きが助長されかねず、再度原油価格が最高値を目指す、
金価格が急騰するなどといった展開が生じかねません。
しかも、株価が急落ということになれば、FRBがQE3に踏み出すかもしれません。
それが商品価格の上昇に弾みをつけ、世界経済を一層の混乱の中に叩きこむでしょう。

そう考えていくと、現状のNYダウの下落はまだ調整の範囲に過ぎませんが、
ブラックフライデーが低調などといったニュースが出ようものなら
世界経済の波乱要因となる可能性は高いといえるでしょう。

ECBha

ユーロドルが100pipsを超える戻しを演じています。
ありがちな展開といえば、ありがちな展開ではありますが、
ストップを巻き込んだと飲み方もあり、
ここまでの売り一貫の流れに変化が生じるのかどうか、
注目すべき状況になっています。

ファンダメンタルズの材料としては、
昨日から市場で話題となっているECBによるIMF向け救済基金貸し付け案を検討している
との報道からリスク回避的な動きが巻き戻されている状況です。
ドイツが説得に応じるのかどうかがポイントとなるわけですが、
フランスに押し切られる格好となるのでしょうか。
ECBがそこまで踏み込んで、ほんとうに大丈夫なのか、という懸念はあるものの、
事ここに至ってはやむなしという判断なのでしょうか。
これでユーロドルが上昇したわけですが、逆に危険を感じるところです。

ただ、テクニカル的にはまだ戻りの余地はあります。
具体的にはボリンジャーバンドの中心線である1.375ドル前後の水準、
つまり、あと200pips弱は上値余地があると見るべきでしょう。
もちろん、上値が重すぎてそこまで戻せない、という可能性も十分あり、
積極的に買うというのはリスクもあります。
日足の先行きや週足で見る限り、依然として大きな流れは下落と思われますが、
戻りも意外と大きくなる可能性を念頭に入れて取引したいところです。

こうした中、注目を集めている欧州各国の国債利回りですが、
今日はECBのニュースを受けて下落しています。
そうした中で、スペインの選挙の報道は興味深いものがあります。
スペインはこういうお国柄だったっけ?という気もするのですが、
こういったことが欧州各国で起これば、債務問題の解決に道筋をつけることができるかもしれません。
ただ、景気の悪化と債務問題解決、どちらが早く訪れるのか、
といった懸念が残るのが辛いところです。
とはいえ、国民が一致団結して、高い意識を持って臨めば
今回の危機にも対処しうる、ということを示すかもしれません。

それにしても、失業率23%って・・・
全体で23%と言うことは若年層は一体どうなっているのだろうか?
昨日のWTI原油100ドル突破の原因として、
エンブリッジが米エネルギー大手のコノコフィリップスから
シーウェイ・パイプラインの50%の権益を取得することで合意したと発表し、
この合意に伴って、WTIの受け渡し拠点である
クッシング原油集積所に送油していたパイプラインの逆送計画を明らかにしたため、
クッシング集積所の余剰在庫が減少するとの思惑が高まった、
という説明がなされています。

・・・最初聞いた時、何がなんだかといった感じでしたが、
調べていくうちになんとか理解できました。

そもそも、WTI原油は質の良いとされる軽質油であり、
その他の原油と比べて割高となるのが通常でした。
しかし、ここ最近はドバイ原油など、
いわゆる重質油よりも価格が低い状況となっていました。
本来であればありえないような状況になっていたわけです。

この原因として、WTI原油の在庫過剰が指摘されていました。
なぜ在庫が積み上がったのか、その要因として
オクラハマ州クッシングでの輸送インフラの不足が言われているわけです。
『世界のパイプラインの交差点』とも言われるクッシングにおいて、
輸送インフラが不足していることで、
そこに在庫が積み上がるといった状況が生み出されており、
それがWTIの価格を抑える状況となったわけです。

今回、パイプラインの逆送を行うことにより、
メキシコ湾岸に集中する製油所へWTI原油の供給そのものは増加するわけですから、
価格には押し下げ要因となります。
一方で、WTI原油の在庫調整が行われるわけで、
WTI原油に関して言えば価格が上昇する、といった事態が起こったわけです。

逆に言えば、ドバイや北海ブレントなどは下落圧力がかかることになりかねない、
という状況がうみだされています。さやの調整がここに来てやっと起こる、
というのが実際のところであり、在庫の減少が買い要因ということはできると思いますが、
今回の要因そのものは原油全体からすれば必ずしも買い要因とは言い切れないものです。

製油所からの供給増加で下落といった展開も考えられなくはないでしょう。
特に、ガソリンや灯油は原油供給の増加に伴い、
価格が下落する可能性を秘めているとも言えるでしょう。

もちろん中東情勢など、原油価格を押し上げる材料が揃っていることも事実です。
QE3が行われることになれば、原油価格は150ドルを再度目指す動きとなり、
それが世界経済を冷やす要因ともなりかねません。
そう考えると、QE3はかなり危険な賭け、といいますか、
米国のために世界経済を冷やすことになりかねない政策といえるでしょう。
そもそも世界経済が失速して米国に影響がないということがあるのかどうか。
資金は集まりやすくなるかもしれませんが・・・
TOPIXが終値で2009年3月以来の安値を付けた、というニュースが市場をかけめぐっています。時価総額も250兆円を割り込む展開となっています。欧州の動揺がきっかけとはいえ、大震災やタイの洪水、オリンパスの問題などが複合的に株価を押し下げている状況となっています。日銀の金融政策決定会合においても持ち直しのペースが緩やか、といった下方修正がなされており、状況の厳しさが伺える所ではないでしょうか。これもブルームバーグの記事ですが・・・

そうした中でオリンパス株が3日連続のストップ高となっています。かなりめちゃめちゃな動きであり、完全に投機筋の動きに翻弄されています。この問題により上場廃止といった思惑があったことを考えると、目先の乱高下はやむをえない所ではありますが、先行きもこのような展開が続くようだと、日本株の波乱要因になるわけで、望ましい姿ではありません。オリンパスの問題は会計事務所の問題にも直結することから根が深いと言われています。海外からの資金が逃げるようなことになれば、日経平均が急落ということにもなりかねないでしょう。

さらに問題として意識しなければならないのは、NYダウが12000ドル前後の水準で動いていることでしょう。この水準はやはり高いのでは、といった思惑が強まる可能性があります。ここまで欧州問題が表面化したにも関わらず、企業決算などを好感してしっかりとした動きを続ける米国株ですが、QE3の思惑が出るほど経済の状態は良くないわけです。そして、決算の出尽くし感から利益確定の動き、そこから売りが売りを呼ぶ展開となり、10000ドル前後まで下げる、といった流れになれば、日経平均は大幅な調整を強いられるでしょう。そうなったときにどこまで下げてくるのか。さらにダウが下げるということはリスク回避の動きですから、円高が進行することになり、輸出関連銘柄に売り圧力が強まることになるでしょう。

そう考えると、状況はかなり危機的なものということができそうです。押し目買いを狙おうにも悪い材料が揃いすぎています。悪い材料が揃いすぎていると、ちょっとしたいい材料での戻しが大きくなることも多く、また悪材料の出尽くし観測なども期待できるのですが、そういったものは一時的なものであり、本質が変わらない状況で、押し目のポイントも探りづらいということができるでしょう。

悪くはないが

15日の欧米の経済指標は悪くはないといったところでしょうか。

第3四半期ユーロ圏GDP前年同期比:1.4%(事前予想:1.4% 前回:1.6%)
10月米生産者物価コア指数:0.0%(事前予想:0.1% 前回:0.2%)
10月米小売売上高:0.5%(事前予想:0.3% 前回:1.1%)
11月米ニューヨーク連銀製造業景気指数:0.61(事前予想:-2.00 前回:-8.48)

予想よりはといった所ではありますが、小売は前回から大きく下落しています。これから年末商戦に向けての動きがあるだけに、市場には嫌な雰囲気が漂います。年末商戦のスタートが早まっているという報道もありますが、早めたところで全体のパイが増えるわけでもありません。

問題は再びイタリアの国債利回りが7%を超えたということでしょうか。と書いているうちに大きく下げていたNYダウが戻しての動きとなっています。ユーロドルも戻し気味の動きとなっていますし、ちょっとわかりにくい展開となっています。1.35ドルを維持しての戻しではあり、日足のバンドの下限まで届かずに戻す動きがあるのかどうか、そのあたりの検討になるでしょう。

個人的には、破壊的な下げは見込んでいないものの、目先の底はまだ打っていないという見方をしています。1.35ドルを一時的には割り込んで、そこから戻してくるのでは、と見ています。ただ、売り場が見つけにくいことも事実です。小さい単位で売り上がるしかないような状況です。無茶はしないようにしたいところです。

それにしても、欧州の金融機関は大丈夫なのでしょうか。ソシエテ・ジェネラルが投資銀行部門、フランスで数百人削減の計画といったニュースがBloombergに出ていましたが、急激な債券価格の低下が金融機関に与える影響は大きそうです。フランスが格下げといった誤報が流れて、市場が騒然とする場面もありましたが、誤報がごほうであればいいのですが・・・
ユーロはまさしくジェットコースターと呼ぶに相応しい乱高下となっています。先週末はミシガン大学消費者信頼感指数や欧州の政治状況からリスク回避的な動きが巻き戻され、ユーロドルは一気に押し上げられました。しかも今日になってもその流れは続き、窓を開けての上昇となり、これは一気に上に持っていくのか?と個人的にも覚悟を決めたところでしたが、1.38ドル上の水準ではしっかりと抑えられて、そこから下落する展開となりました。東京時間は窓埋めに時間がかかってしまったことで、思った以上に底堅い動きにも見えましたが、割れてからはズルズルと押し下げられている状況です。

ここでユーロドルの日足をボリンジャーバンドとRCIで見ると、想定内の動きということができる所ではあります。バンドの中心線で抑えられての動きということです。これにRCIもあわせて考えると、中期線が下落基調にあったことから大きな流れでは下向きということになるわけです。ただ、個人的に運が良かったのは、短期線が一気に腰折れしたことです。これはもう少し時間がかかるかと思ったのですが、今日の下落で一気に腰折れして、再度下値を目指す格好となっています。現状の下値のめどは1.3496ドルにあるバンドの下限ということになるでしょう。

結局、欧州問題は解決に向けて課題山積という認識なのでしょう。確かにイタリアの首相が交代することになり、先行きに関して期待感は醸成されています。ただ、それは期待感であり、実際問題として急激に状況が改善するというわけではありません。噂で買って真実で売る、という相場の格言もありますが、現状はそんなところかもしれません。期待感で買われたものの、特段材料がない所ではやっぱり売りというのは状況としては好ましいものではありません。となると、もう一弾の下げ余地があるということでしょう。

ただ、再度チャートを見てみると、ユーロドルは1.35ドルのバンドの下限をブレイクしてバンドウォークとなるかは厳しいかもしれません。RCI短期線が殆ど上がらない状況で腰折れしており、下値余地は限定的なものとなっています。もちろん、RCIの特性を考えると下値圏ではう動きとなる可能性も十分にあるのですが、バンドの上下限の動きを見るかぎり一気に走る動きにも見えないところです。となると、バンドの下限では支えられて、再び戻す動きを見ておいたほうがいいかもしれません。このあたりはそこまで来てみないと最終的には判断できませんが。
先週末はリスク回避的な動きが急激に巻き戻されました。米国市場がベテランズデーで薄商いとなる中で、イタリアの上院が財政安定法案を可決したことや、ギリシャ新政権がスタートしたことなど受けて、欧州の国債利回りが低下する展開となり、さらに米ミシガン大学消費者信頼感指数が市場予想を上回ったこともあり、ダウが大きく上昇しての引けとなりました。終値で再度12000ドルを突破しての動きであり、ここから上の水準をどのように目指すのか、といった点に注目が集まる所ではあります。

問題となるのはやはり欧州問題でしょう。Bloombergの記事によると、ゴールドマン・サックス・グループはユーロ買いを推奨し、モルガン・スタンレーはドル買い・ユーロ売りの時期だとしているようです。とりあえず、先週末の動きで欧州問題は一息つくことができたのは事実ですが、イタリアで時期政権を取ると見られているモンティ元欧州委員を首班とする連立政権が実際問題としてきちんと解決への道筋を立てられるのかは依然として不透明であり、現状ではわかりにくい状況であることは事実です。欧州からの材料に一喜一憂する展開であるのは間違いなさそうです。

ただ、個人的にはユーロ問題がこのまま解決するとは思えず、上げ下げを繰り返す可能性が高いと見ています。その意味で、ユーロドルはレンジ圏の動きを強いられるでしょう。問題は12000ドルを回復しているダウにそこまでの上値余地が残っているかという点でしょう。年初来の高値まではまだ多少の余地はありますが、そもそも直近の高値水準まであと50ドル程度といったところです。ここをブレイクすることができるのか、といった点に懸念が生じます。週足で見ると、Wボトムにも見えるのですが、仮にそうであったら逆に11500ドル程度の水準まで下落してもおかしくはないといったところです。日足で見ると、このあたりの水準が高値として意識されそうです。

そう考えると、依然としてリスク志向の動きに重きをおくのは難しいということになるでしょう。ユーロドルを日足のテクニカルで見ると、バンド幅自体は横ばいから縮小へと向かいそうです。つまり、目先は大きな動きにはなりにくいと事です。そうした中で、バンドの下限から中心線へと戻してきています。このまま上限まで行くとなると、1.4128ドルが目標となります。中心線で抑えられるということになればバンドの下限である1.35ドル前後の水準が意識されることになりそうです。RCIで見ると、短期線が底打ちから上昇へ、中期線が下落基調となっていることから、目先の動きは買い優勢であり、中長期では売り優勢といった所ではないでしょうか。上値の重い展開が予想される所ではあります。

一方、ドル円に関しては日足でバンドの上限から中心線に入ってきています。介入の問題もあり判断が難しい所ではありますが、RCI短期線は下落基調で下値圏に入っており、中期線は高値圏での動きとなっていることを考えると、底堅い動きへと変化する可能性が高そうです。そう考えると、来週はドルの買い戻しが起こるのではないかと見ています。

急激な・・・

ドルが売られる展開となっています。そもそもNYダウが大幅に上昇しています。再度12000ドルを突破しています。世界経済の懸念が強まる中で、企業業績の堅調などが好感されての動きとなっています。ミシガン大学消費者信頼感指数も市場予想を大きく上回り、リスク回避的な動きが急激に巻き戻されています。ただ、この状況は本当にファンダメンタルズを反映しているのか、というと疑問を感じる向きも多いのではないでしょうか。

ただ、市場の思惑とは関係ないところに相場は存在するということができるでしょう。こんなはずでは、と思うこと自体が誤りであるということができます。自分もそういった気持を持つことが多いので、自省の意味が多分に含まれているのですが、市場の思惑が弱気になればなるほと良い材料で反転しやすいということは言えるでしょう。

現状の欧州の政治状況はギリシャがパパデモス元ECB副総裁、イタリアがモンティ元欧州委員となりそうです。問題は暫定的な政権となるのか、しばらくはこの体制で行くのかという点になるでしょうか。政治的な混乱から経済状況が混乱するということも十分考えられます。そもそもパパデモス、モンティ両氏が現状の状況を打破できるのか、その点に関しては依然として未知数であり、期待感だけから戻しているに過ぎません。このままうまく行けば問題ないのですが、解決の道筋が立てられないということになれば、失望からの反落の衝撃は大きなものとなるでしょう。

個人的には依然として懸念は残っており、現状の戻りは一時的なものにすぎない、という認識を持っています。ただ、ユーロドルに関しては戻りが思った以上に大きくなることが多いので、打診売りをしながら売り上がっていくのがいいのかな、と思っています。

原油価格

今日、FOREX RADIOに参加しましたが、そこで原油価格について出てきました。ここに来て再度100ドルを目指す動きとなっているわけですが、その背景に地政学的リスクがあります。イランが核兵器の開発をしているとの報道があり、イスラエルが先制攻撃をするのでは、といった思惑が強まっています。イスラエルの国内としては閣僚の大部分が反対しているようですが、首相と国防相が攻撃に向けて説得に回っているといったニュースもあり、予断を許さないところではあります。アメリカは何はともあれ大統領選挙が迫ってきていることを考えると、ユダヤ人の動向も無視できないところです。すべてが選挙に向けての動きとなってしまっており、問題の解決をいっそう困難にしているように見えます。

さらにきな臭いのは、現状の経済危機の打開として戦争の発生を指摘する向きが出てきているところでしょう。歴史的に大恐慌の後の戦争というのは繰り返されてきた流れです。イタリアが破綻ということになれば、これまでのギリシャ問題とは比較にならないくらいの衝撃となるでしょう。スクラップ・アンド・ビルドではないですが、状況が状況なだけに予断を許さないところです。イラク戦争のようなガス抜きのようなものではなく、世界規模での戦争ということになることも考えないといけないのでしょうか。状況がそこまで煮詰まっているとは見ていないのですが、閉塞感が漂ってきている中で、きっかけ次第ではということなのでしょうか。まぁ、中東での小競り合いに世界が巻き込まれるという展開はまずないとは見ていますが。

で、話はガラっと変わりますが、原油相場が逆ざやになっているという話がありました。中間留分の需給逼迫が期近を押し上げているという話があり、その時はピンとこなかったのですが、冷静に考えてみるとなるほどといった話です。現状の原油価格の上昇により、石油の精製コストがまかないにくくなり、(精製の)減産を実施したことで期近が上昇しているということのようです。価格が上がったのであれば原油価格が上がってもペイできるのでは?と思うかもしれないけど、景気の後退観測によるガソリン価格の上値の重さが問題となるわけです。原油を生成すると中間留分だけでなく、ガソリンなども精製されてしまい、ガソリンの価格下落が経営を圧迫するということになるわけです。さらに灯油はそろそろ本格的なシーズン入りするわけです。で、期近に対して買い圧力が強まるということになります。需要サイド・供給サイドの両方から価格の押し上げ圧力がかかっています。で、灯油の逆ざや形成が原油にも影響を与えるということになるのでしょう。

ただ、供給サイドの問題はさておき、需要サイドの問題はしばらくは灯油シーズンであり、問題として残るものの、次第に解消されるはずです。つまり、夏場に灯油を使う機会は減るわけです。さらにガソリン価格は景気の先行きに対する不透明感の高まりを考えると、期近の下落による逆ざや解消へと向かう可能性が高いでしょう。そうなると、原油価格は現状において上値余地が十分に残っているものの、来年以降は落ち着いた動きになることが予想されるところです。

ユーロ急落

今日は欧州の金融取引清算決済機関であるLCHクリアネットがイタリア国債取引の証拠金比率を6.65%から11.65%へ引き上げたとの報道や、イタリアの10年国債の利回りが7%台になったことなどを受けて一気にユーロドルが300pips近く下げる展開となっています。このままさらに下げ幅を拡大する展開も考えられるところであり、非常に危険な展開ということができるところです。個人的にはユーロの買い戻しが強すぎるという点に懸念を抱いていたところであり、想定内の動きということができます。日足のボリンジャーバンドの中心線を前後する水準で抑えられての下落であり、形的にも非常に理解しやすい展開ということができそうです。

ブルームバーグの記事はこちらから。イタリアの国債保有が困難になるとの思惑から、イタリア国債に売り圧力が強まるとの思惑が引き金となっているようです。ベルルスコーニ首相の辞任が好感される展開で上昇した相場ですが、首相の辞任で政局が不安定化し、問題が複雑となる可能性も孕んでいるだけに、この問題は市場が思っている以上に複雑かつ解決困難ということができるでしょう。そうした中でドイツやフランスがどういった対応をするのか、更には緊急で開催される見込みのG20がどういった具体策を提示するのかで相場の先行きが決まってきそうです。頼みの中国も現状では動きにくいであり、逆に足並みの乱れを突かれ、ユーロが売り圧力にさらされる可能性のほうが高いのではないかと見ています。緊急G20会合をしないほうがいいのでは、と思ってしまうような局面も頭に入れておきましょう。

とりあえず、かなりの下落を見せているユーロドルですが、ここから更に下値を追うかとなるとしっかりと分析する必要があります。今回は日足のバンドの中心線で抑えられての動きとなっていることから、バンドの下限がまずは目安となるでしょう。現在の価格は1.3556ドルであり、ほぼ達成しています。ここから支えられるのか、バンドブレイクからバンドウォークとなるのかを考える必要があります。

バンドの上限を見ると、上昇基調に変化しています。バンド幅は拡大へと動き始めており、大幅下落となる可能性を秘めているといえるでしょう。となれば、1.35ドルを大きく割り込み、直近安値である10/4の1.3144ドル前後を目指す展開となるでしょう。ただ、RCIで見ると、短期線が底打ち基調で上昇しています。今日の下げで横ばいとなっていますが、ここまでの流れでは一時的には回復が見込まれる展開であったわけです。中期線が下落基調を維持していることから、戻り売りが優勢の展開ではありますが、一時的にバンドの中心線まで戻してもおかしくはありません。

そういったことを総合的に考えると、売り優勢の展開であることは間違いなさそうです。ただ、戻りの可能性もあり、タイミングが難しい所です。RCI短期線がここから再度下落となったら下値は大きそうですので、目先は打診売りといったところでしょうか。で、1.38ドル台半ばのバンドの中心線まで売り上がるといった展開ではないでしょうか。戻したときにバンドの上下限がどういった動きになっているのか、という点も意識しておきたいところですが、それはしばらく後の話ということになりそうです。
首相がどうなるのかでユーロが動くといった展開になっているようです。まずはギリシャ。パパデモス前ECB副総裁が次期首相になるといった報道が流れています。さすがにECBの関係者であれば、国民投票などといった話も出ないでしょうし、経済危機からの脱却に向けて動いてくれるのでは、といった思惑が強まる所ではないでしょう。だからといって、経済が急激に改善するわけもなく、過度の楽観は禁物といったところでしょうか。

パパでモス氏は2002年から2010年までECB副総裁をつとめていた実績があります。ボストン連銀のシニア・エコノミストを務めたこともあり、経済関係の人脈などを活かしての政策が期待できるところです。ただ、経済学者出身であり、議会とのやり取りに不安が残ることも事実です。また、財政緊縮などを強力に推し進めて、国内世論の反発が強まる可能性もあるのではないかと見ています。このあたりは非常に難しい人選であり、誰がいいというわけにもいかないでしょうけど、とりあえず経済に明るい人が就任することに市場は好意的な目を向けている状況です。

その一方で、国債利回りが急上昇を続けるイタリアですが、ベルルスコーニ首相の進退が問われるとも言われている決算関連法案の採決が実施予定されています。市場は首相の手腕に対して懐疑的な目を向けており、それが国債利回りの上昇を招いているとされています。それでもリスク志向の動きが強まっているは、ベルルスコーニ首相が退任することにより、緊縮財政が進むのではないかといった思惑があるようです。つまり、今回の決算関連法案の採決が無事通過すれば、首相退任の時期が後ズレするとの思惑が強まることになりそうです。ユーロ導入以来最高水準にあるイタリア国債利回りが意識されるようになれば、ここまでのリスク志向の動きは急速に冷やされることになるでしょう。その意味でも急激な株価の買い戻しはリスクをはらんでいるということができそうです。

それにしても、今日のドルの売りの強さは完全に想定外の動きでした。特にここまで下値をしっかりと支えていた78円をここまではっきりと割り込むとは思ってもいませんでした。タイミング的にはいまいちよくわからない所ではありますが、とりあえず明日の動きに注目が集まるところです。つまり、政府が介入を行うかどうかといったところが注視されそうです。欧米株がどの程度の水準で引けるのか、さらに朝方のドル円の水準がどの程度にあるのかといったところが判断材料であり、現段階での予想は難しい所ではありますが、77円台半ばくらいまで下落していたら、可能性は十分にあるのではないかと見ています。G20が臨時で行われるというのがちょっと気になる所ではありますが・・・

ユーロドルも1.38ドルを超えての上昇ですから、ちょっと違和感を覚えます。イタリアの国債利回りがユーロ導入以来最高となる中での上昇であり、リスク志向の動きがここまで強まるというのは大丈夫なのかといった懸念です。とはいえ、そういった考えの売りを飲み込んでの動きであり、ショートカバーでストップを巻き込んでいる可能性もありますので、激しい動きには対処できるようにしておきたいところです。
今週も始まりましたが、月曜の東京時間は相変わらず動きが鈍いです。いきなり朝方にストップ狩りということもよくあるのですが、直近の動きは比較的平穏なものとなっています。あまりむちゃくちゃな動きは困るのですが、動かなすぎるのも考えものです。ブログのネタが無いというのはまだいいほうなのかもしれませんが・・・

欧州時間に入るとやはりといいますか、動き出しました。今日はユーロ売りでした。ドル円は相変わらずの動きであり特に注目すべき点はなかったのですが、ユーロドルの動きは相変わらず激しいものとなっています。ギリシャ問題の解決に向けての進展を好感するか、G20の足並みの揃わない状況や、イタリアに対するIMFの監視などが嫌気されるかがポイントとなりましたが、やはり経済規模からしてイタリアのほうが注目されるということになるのでしょう。欧州の先行きに対する警戒感が強まることになりました。さらにはユーロ圏の小売売上高が市場予想に届かず、景気の悪化が鮮明となるとの思惑も足を引っ張りました。

ただ、1.37ドルを割り込んだ相場も売り一巡後は買い戻される展開となります。ECBがイタリア国債を購入といった報道が流れ、急激な買い戻しを見せます。さらには、欧州投資銀行が一時的に欧州銀行セクターの支援を強化する可能性があり、その支援は今後2年間で740億ユーロ程度となる可能性がある、と報じたことでさらに上値を横転会となっています。

一応、欧州投資銀行とは・・・
EUの金融機関である欧州投資銀行はEUの目的に沿った投資に資金を供与するために1958年のローマ条約によって設立されたものです。欧州投資銀行は法人格をもち、財政的には独立しています。欧州投資銀行はEU加盟国の共同出資によって成り立っており、本部はルクセンブルグに置かれています。英語表記の頭文字をとって、EIB(European Investment Bank)と略されています。(駐日欧州委員会代表部より)

金融機関の資金繰りが厳しい状況下ですので、ある程度の効果はあるものと思われます。ただ、イタリアの国債利回りが先週末に6%となるなど、状況はかなり厳しいと言わざるを得ません。ギリシャで納めておきたかった問題がついに他国に波及ということになれば、その影響は計り知れません。レーン欧州委員がギリシャを援助するのは明確と言っていますが、それもギリシャ次第と言う所があることも事実です。さて、地雷がどこにあるのか、といった状況になってきているようですが、たくみに避けて通ることができるのか、綱渡りの状態がまだしばらくは続きそうです。そう考えると、中長期ではユーロ売りということになりそうです。

先週の市場

ダウ30種平均 : 11983.24 ( -247.87 )
原油 : 94.26 ( 0.94 )
金 : 1756.10 ( 8.90 )
米10年債 : 2.04 ( -0.28 )
ユーロドル : 1.37790 ( -0.03779 )

先週の相場動向です。金曜日の終値を比較しています。

欧州問題、FOMC、ECB、雇用統計など、波乱含みの一週間が終わったわけですが、週の動きとしては株価が大きく下げ、商品価格は上昇し、米10年債利回りは低下し、ユーロドルも下げたわけですから、リスク回避的な動きが強まったということができるでしょう。問題はギリシャの国民投票が実施されるといった思惑が広がったことですが、現状ではその可能性は低くなっており、まずは安心といった所ではないでしょうか。

その一方でG20においてはまとまっての行動というものがいかに難しいかが示されただけで、先行きに対する不透明感が逆に強まっているのでは、といった思惑がでています。次はイタリアとの声が出ていますが、仮にそんなことになったら、ユーロ圏が崩壊しかねない状況となるわけです。何としても避けたいところでしょうけど、予断を許さない局面になっています。

米国はとりあえず雇用統計がまちまちの結果となったものの、材料出尽くしからリスク志向の動きは上値を抑えられる展開となっています。この流れが欧州の状況とあいまって強まる可能性が高いのではないでしょうか。来週頭の動きには要警戒といったところです。ユーロが急落する可能性を見ながらの展開となりそうです。

そうなると日経平均も厳しい展開を強いられそうです。介入で為替相場のドル円は78円台を保っていますが、リスク回避が強まると、一気に円高といった局面が生じる可能性が高まります。その際に介入を再度行うか似注目が集まりますが、G20で賛同を得られたとは言えないところであり、そこを市場に見透かされると危険でしょう。ただ、ドルはリスク回避で買われる可能性があるので、クロス円に妙味があるのではないでしょうか。

まずは月曜の朝の動きに注目です。
カンヌで行われていたG20において、サルコジ大統領がIMFとEUによるイタリア監視を歓迎といった声明を出していますが、市場にはイタリア危機が起こるとの思惑が強まっています。イタリア国債利回りがが危険水域と言われる6%を超える中、その対応に注目が集まります。

まずは欧州にとって良いニュース。ギリシャ議会は5日、パパンドレウ内閣に対する信任案を賛成多数で可決しました。これによりユーロ圏経済危機の深刻化を招きかねない解散・総選挙は回避されそうです。その後首相が交代するにしても、ユーロからの支援受け入れの運びとなるでしょう。ユーロ脱退ということに関しての不利益が大きすぎるとの認識が共有されつつあるのではないでしょうか。そうなればギリシャ問題は解決に向かう可能性も出てきます。そもそもギリシャの経済の規模は大きくなく、方向性がしっかりと定まれば解決そのものは不可能ではありません。

ただ、これで欧州危機が去ったかというと、そういうわけではありません。最初に述べたイタリアの問題が浮上してきているからです。ギリシャ問題にしても何故ここまで各国が世話をやくかといえば、次にスペインやイタリアが続いていたからということができるわけです。特にイタリアはユーロ圏の中で番目の経済規模を誇る国であり、そこがおかしくなるということは悪夢以外の何者でもないわけです。しかし、努力も虚しく飛び火は避けられそうもありません。

そこでIMFが出てくるわけですが、逆にイタリアの状況が言われているよりもずっとひどいということになれば、一気に世界経済が修羅場を迎えることになるでしょう。特に金融はかなり厳しい状況に陥るでしょう。時期にもよりますが、年末の資金需要の多い時期だと混乱が大きくなる可能性があります。そうなると、ドルが急騰といった展開も考えられます。現状は中央銀行がドル資金の供給に万全を期す体制を整えているようにも見えますが、警戒感は高まるところです。その一方で、レパトリからユーロが急反転といった動きも想像できるところです。年末に向けてユーロドルは大荒れの様相を呈しそうです。

解決に向けて、G20が行われたわけですが、船頭多くして船山に登るといった事態にならなければいいのですが・・。利害の対立が表面化しているだけのように思われます。今回の欧州問題を期に発言権を強めたい新興国とそうさせたくない新興国といった構図が浮き彫りになっています。また、最も資金のある中国が89年の天安門事件を期にEUが実施している対中武器禁輸措置の撤回など求めることに対する警戒感もあるようです。そうした中でも乱れる欧州各国の足並みには中国も呆れ気味、といったところでしょうか。とはいえ、重要な投資先であることに変わりはなく、中国としてもイライラしているところでしょう。その中国の突然の動きは相場にとってはやはり波乱要因といえるでしょう。

中国としては欧州に対して全く援助しないというわけではありません。現に欧州に手を差し伸べています。しかし、問題はおそらく政治的なものになっていくでしょう。そうなるとチキンレースみたいなものです。ギリギリまで突き放す可能性も否定できません。それを欧州・中国がどの程度許容出来るのか、さらに言えばどちらが折れるのか、といった問題になっていくでしょう。個人的には欧州がある程度折れざるをえないでしょう。問題の震源地であり、連鎖的に倒れる可能性を持っているからです。中国としては欧州が崩壊といっても、もちろん痛手ではあるでしょうけど、決定的な崩壊にはつながりません。逆に欧州が完全に没落すれば世界の極としての影響力が相対的に増すという可能性もあるわけです。それが良い事かどうかは判断の別れるところであり、個人的には中国にとってもいいことではないと思っていますが、リスクがより大きいのは欧州であり、そうなると折れざるを得ないということになるのではないでしょうか。

どちらに転んでも、ユーロは一度大きく下げる展開が待っていそうです。ユーロドルで入ればパリティ割れもあるかもしれません。ギリシャがもう少しまともな動きをするかと思ったんですが。世界経済がぐちゃぐちゃになるといったところまでは想定していませんが、まだ一波乱ありそうです。

米雇用統計

非農業部門雇用者数:+8.0万人(事前予想:9.5万人)
失業率:9.0%(事前予想:9.1%)

米国の雇用統計は非農業部門雇用者数が市場予想を下回り、失業率が市場予想を上回る、といった結果となりました。これをいいと見るか、悪いと見るかは人によって別れる所ではあるでしょうけど、市場の期待は+10万人くらいだったのではないかと見ています。ADPは市場予想を上回っていたわけですし、もしかしたらといった思惑が働いてもおかしくない局面であったことは事実です。欧州懸念が若干和らぐ中で、ユーロドルは戻し気味の展開だったわけで、そうした中で実体以上の期待が醸成されていた可能性はあります。そこにこの何とも言えない数値が出てきたことで、とりあえずは手仕舞いといった思惑が働いたのではないでしょうか。

そういった観点から見ると、今回のユーロドルの下落というのはある意味わかりやすかったといえるかもしれません。雇用統計発表による材料出尽くし感が強まり、ここまでの上昇をリードした向きが決済を出したということではないでしょうか。もちろん、欧州問題が再燃したという報道もありますが、果たしてそうなのかな、というのが個人的な見方です。それ以上にリスク志向の行き過ぎが意識された、と見るほうが自然でしょう。

それでは、雇用統計そのものについて考えて見ることにしましょう。ここまでの雇用の減少が大きすぎるので、+8万程度では根本の解決にはならないのですが、それでも徐々に改善傾向をたどっていることは事実です。問題は改善したとはいえ、9%の失業率ということになるでしょう。これが改善してこないことにはFRBとしても金融緩和を継続せざるをえないということになるでしょう。金融緩和が雇用の改善に役立つかという根本的な疑問はあるものの、FRBとしてもファイティングポーズを解くわけにいかない、というのが実際のところでしょう。そう考えるとQE3の可能性も考えなければなりません。FRBもあまり無茶はしたくないと思うのですが、政治的な圧力もあり、それに抗しきれるのか、となるとやはり難しいのでは、と見ています。
今日の相場はユーロが乱高下する展開となっています。かくいう自分もその乱高下に巻き込まれて厳しい状況を強いられているのですが・・・

材料としてはまず、ECB理事会が行われました。政策金利に関しては利下げということで、一部の予想にはあったものの、全体的なところから見れば予想外といったところでしょう。そこからユーロは急激に下落していきました。1.37ドル台をブレイクし、1.36ドル台半ばまで押し込まれる動きとなりました。それにより米国債市場が上昇するなど、リスク回避的な動きが強まる展開となりました。ECBの新総裁であるドラギ氏が早速動いたということです。トリシェ総裁の金融政策を早速修正してきたわけですから、ちょっと面白いといいますか、思い切った手を打ってきたという印象です。ただ、新総裁のために利下げ余地を残しておいたという見方も出来るだけに、評価はわかれることにはなりそうですが・・・

その後にギリシャの話が出てきます。
「約30人のギリシャ与野党議員が統一政府を求め、国民投票の撤回や早期の総選挙実施を要求する書簡に署名した」
との一部報道で、ギリシャの国民投票が実施されないのでは?と言った思惑が広がります。それにより、ユーロは急激に買い戻され、1.38ドルを目指す展開となります。

しかし、今度はドラギ氏の発言によりユーロドルは下値を追うことになります。
「経済の下振れリスクが増大している」
「成長見通しの著しい引き下げはあり得る」
「下向きリスクが現実化しつつある兆候が見られる」
「本日の利下げは全会一致」
「ECBの国際購入は一時的で、限度がある 」
「欧州は穏やかなリセッションに向かいつつある」
「ユーロ圏からのいかなる離脱も条約にはない」
これらの発言を受けて再びユーロドルの上値が重くなり、現在1.37ドル台半ばでの推移となっています。

結局前営業日比で大きな変化はないといった状況です。利下げとギリシャ問題のせめぎあいに市場が動揺している状況です。ドラギ新総裁の発言もやや踏み込んだものとなっていることも乱高下を誘っている要因です。利下げをしている以上、当然のことを言っているだけなのでしょうけど。ただ、利下げにより、ユーロは確かに一時下落しましたが、株価の上昇などを背景に全体的な持ち直しの動きが見られていることも事実です。現に、ユーロドルには買い戻しが起こっています。そう考えると、確かにギリシャは問題ですが、利下げ余地をまだ残している欧州の底力は侮りがたしといったところかもしれません。

FOMCに向けて

さて、これからFOMCがありますが、最大の注目はなんといってもQE3があるかどうかといったところでしょう。個人的にはまずやらないだろうと思っていたのですが、FOMCの中でも主流派と呼ばれているイエレンFRB副議長やダドリーNY連銀総裁がQE3の可能性に触れ、そこから急激にQE3実施の思惑が駆け巡ったわけです。

とはいえ、直近では確かに若干の株価の調整があるものの、しっかりとした動きを見せる株価動向を見るかぎりではその必要性はないのでは?と思えるところです。さらには消費が意外と堅調地合いを保っているというデータも出てきています。そうした中で、伝家の宝刀を抜く必要があるのかどうかは議論の余地がありそうです。フィッシャーダラス連銀総裁の反対もかなりの確率で見込まれるところであり、少なくとも今回は見送る可能性が高いのではないかと見ています。

問題はそうなった時にここまで戻していたユーロドルは急落するのかどうか、株価はどうなるのか、といったところでしょう。個人的にはユーロドルはかなり下げる可能性があるのではないかと見ています。金価格のここまでの上昇を見るかぎり、市場はかなりの程度QE3を織り込んだのではないでしょうか。ここに来ての株価の調整はあるものの、ユーロドルは1.36ドルを割り込む勢いから現状で1.38ドルまで戻してきてきてしまっているわけです。再び1.36ドル割れの水準まで下落してもおかしくはないのではないかと見ています。

日足の下値のポイントは1.34ドル前後の水準です。個人的にはこの水準を見るのではないかと見ています。それはFOMCだけでなく、その次のECB、さらには週末の雇用統計と続く中で一時的にしろかなりのリスク回避のドル高が起こりえるのではないかと思っています。

そうなった時に問題となるのは円の動向でしょう。リスク回避の動きから円高と言った展開は十分に考えられます。ただ、そうなったときに介入警戒感から下値が支えられるといった可能性も出てくるわけです。このあたりをどう見極めるかといったところでしょう。現状では78円が意識されて支えられているようです。政府がこの水準を死守する可能性だってあるわけですから、あまり予断を持たずに行ったほうがいいでしょう。攻めこむとしたら、月曜の朝ということになるのかな。
為替介入が昨日行われたわけですが、その額は8兆円前後と見られています。一日の介入額としては過去最高、前回の8月4日の4.5兆と比べると約2倍の額となったわけです。価格の推移としては75円台半ばから79円台半ばまで円は下落し、その後の戻しで現在が78円台前半での動きとなっています。介入に関しては効果がないのでは?と言った市場の思惑もあるようで、くりっく365の個人投資家の売買動向がとんでもないことになっています。

くりっく365の売買動向のページ

ドル円の売買動向ですが、
10月28日:売り-27422  買い-404816
10月31日:売り-106002 買い-221500

買いが減少するのは利益確定の動きから自然ですが、売りが実に4倍となっています。投資家の姿勢として、介入は意味が無いという認識なのでしょう。歴史的に見ても確かに介入がうまくいった例は少ないところです。しかし、現状で個人投資家はどの程度の水準で利益を確定するつもりなのかな、という懸念が出ていることも事実です。現状の水準は確かに円安に戻してきているとはいえ、円の史上最高値の水準となっています。ここからどこまで下値を見ているのか、その展望がないまま、なんとなく円売り介入には円買いという認識は危ないのでは、と思っています。

海外のファンドがこの動向をどの程度見ているのかわかりませんが、踏ませるために一気に買うといった展開も考えられます。また、米国のQE3が行われず、ドルの買い戻し圧力が対円でも強まる可能性もあります。確かにリスク回避的な局面であり、円買いが強まりそうな局面ではありますが、さりとて円が下落する可能性も十分にあるわけです。介入だってまだ有るかもしれないといった認識でいたほうがいいでしょう。そうなった場合、価格が飛ぶ可能性があり、思わぬ損失を被るかもしれません。

その一方で、政府の認識も見えにくいところです。安住財務相は納得いくまで介入するといった発言をしているようですが、納得ってなんなんでしょうか。相場に予断を持たせないという点に留意したのでしょうか。レベル感を言って失敗した例もあるので、言質をとらせないための方便であるならいいのですが、実際の考えが見えてこないだけに、疑心暗鬼になりがちな相場展開と言えそうです。

介入に関しては批判的な見方が多いことも事実ですが、個人的にはある程度はやむを得ないという考え方をしています。あまりに強すぎる円が日本の経済を厳しくしている一面があるわけです。もちろん、輸入物価の下落など、恩恵が多いことも事実ですが、輸出企業がなりゆかなくなると雇用の面で不安が拡大します。自動車産業など、輸出産業の裾野は広く、海外進出により産業の空洞化、それに伴う雇用不安が強まったときに急激な円安となったら日本は終わりでしょう。産業はなくなって、しかも円が弱いという事態になるわけです。その点の不安を解消するために為替介入が必要であるというのであれば行うこともやむを得ないでしょう。

とはいえ、他にもできることはあるのでは、と思っています。海外資産を国が関与して買うという、中国みたいなことをするのも、円が強いうちだからできることかもしれません。このあたりは難しい所であり、議論が必要とは思いますが、検討してみるのも面白いのではないでしょうか。その上で配当収入などを得るといった考え方もありではないでしょうか。そんなにうまくいくのか、疑問もあるのですが・・・

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